平手友梨奈
不機嫌


「相変わらず、バカみたいに勃起させて、ふん、恥ずかしくないのかよ」
「はしたなく、血管を浮き上がらせて……情けないヤツ」
「おい、何をじっくり味わっているんだ?さっさと射精しろよ」

今日の友梨奈は、なんだかとっても不機嫌だった。
普段、あまり感情を露わにしない、彼女にしては珍しい。
手コキも乱暴で、乱雑に亀頭から根本までをゴシゴシと往復する。
いつもとは違った刺激だ……

「なんだ、乱暴にされて喜んでいるのか?」
「どこまでバカなんだ、キミは……呆れるよ」
「ふっ、マゾ犬には、こいつがお似合いだ……」
「どうだ?亀頭だけを両手でキュウキュウと締め上げられるのは?」
「ほら、もうお汁がこんなに溢れてきた……」
「こいつを亀頭全体に塗り込んでやるよ……ふふ、テラテラといやらしくお化粧されたじゃないか」
「ほら、亀頭責めだ……ぐちょぐちょ、泣いて喜べよ」
「マゾらしく腰をくねらせて、ふん、本当に軽蔑するよ……キミには」

いつもより厳しく責め立てられる。
僕は……本当にマゾなのかもしれない。
怒ったような友梨奈の目を見ると、どうしようもなく切ない気持ちになる。

「こいつはどうだ?……人差し指一本で、キミの尿道口をずりずり這い回らせて」
「同時に貧弱なカリ首を、押しつぶしてやる」
「ふん、たまらないって顔してるよ……バカ面め」

友梨奈の顔が、恍惚とした僕の顔に近づく。
鼻と鼻がぶつかりそうだ……
もう、3センチ前に友梨奈の顔がある。
不機嫌で、冷淡で、残酷で、とびきり美しい、友梨奈の顔……。
そうだ、彼女は、明らかに美しくなった。
クラスでも、相変わらず浮いてはいるが……
周囲の目は、特に男子たちは、コッソリと友梨奈に注目しはじめている。

「ふん、呆けた顔をしやがって」
「そんなにボクの指がいいのか?ペニスをいいように蹂躙されて、精子を撒き散らして」
「バカが……」

吐き捨てるように言うと……
友梨奈の顔がさらに近づいて……
グッと、その唇が、僕の唇に押し当てられた……
そして僕の口をこじあけるように、友梨奈の舌が侵入してきて……
僕は、グチョグチョと……口中を犯されながら……
射精していた……

「ふん、キスなんかで、お射精しやがって」

ぷい、と友梨奈は教室を出ていった。
不機嫌な理由は、結局よくわからなかった……

薄暮 ( 2017/12/19(火) 15:27 )