堕落
34
高山は警察に捕まり公園から消えたのでは無く。ヤクザになったので公園から消えていたのだ。
こんな所で公園にいた売人と再会など夢にも思わなかった。
高山は血だらけの外人を見ると言った。
「やっぱり若頭カシラがヤキ入れたんですか?」
「そうだぜ。殺す、殺すってやばかったぜ。外人にヤキ入れてる時なんか見てるこっちまで痛々しかったぜ。今あの人が何人か集めてハリキって外人のアジト襲撃しに行ったぜ」
「若頭らしいっすね。俺は親父から電話あって弁当持って行けっていわれたから弁当持って来ました。それと親父の話なら明日から2人1組で2交代制にしてコイツ等を見張るみたいですよ」高山はそう言うと仲村と外国人密売人を指差した。
「マジかよ。面倒くせーなどの位続くんだ?」
「分かりませんが関東会が都内の不良外人を一掃しろって指示出たみたいですよ。練馬区はウチの組が担当なんでしばらく続くんじゃないですか?」
関東会とは何だ。不良外国人一掃ってなんだ。大変な事件に巻き込まれてしまった。

「こいつ等ですかウチの縄張りで麻薬ヤクを売バイしてたのは?」
高山はそう言うと仲村と外国人密売人の顔を見た。
一瞬、高山は仲村の顔を見て動きが止る。
「あっ!?」
やはり高山も仲村に気が付いたのだろう。
仲村も高山と目が合うと会釈をした。
「高山どうしたんだ?」若いヤクザが高山に問いかけた。
「いや、ちょっと」
「知り合いなのか?」
「・・・知り合いって程の関係じゃないんですけど」
「外人の方か?オッサンの方か?」
「日本人の方です。このオッサンなんかしたんですか?まさか外人と一緒に麻薬の売でもしてたんですか?」
「ちがうよ。ハッキリ言ってこのオッサンは関係ないんだけどな。本当に運が悪かっただけだぜ」若いヤクザは高山に一通り事の成り行きを説明した。
説明によると襲っても大丈夫な場所で何時間も外国人密売人を襲撃する為に待機していたら偶然に仲村が来ただけだの話だ。
「高山このオッサンとどんな関係なんだよ?」
「どんな関係って言われても・・・自分がこのオッサンをポン中にした原因なんですよ」
「マジかよ。じゃあ高山、このオッサンの女知ってんのか?ガキだけどメチャクチャ可愛い子だぞ」
「そんな深い付き合いではないんですが、オッサンの女ってなんですか?」
「知らないのか?携帯見てみろよ。このオッサンハメ撮りしたの携帯に保存してるから」
「本当ですか。今こいつらに弁当配ったら見せてくださいよ」
高山はペットボトルに入ったお茶と弁当を仲村と外国人密売人に渡すと若いヤクザに携帯電話を渡され仲村とアユミの1ヶ月間の変態を拝見した。
例の如く携帯電話には陰毛を剃られパイパンになり指で自分の性器を拡げているアユミ、アナルとマンコにバイブを突っ込み悶えるアユミのシャメで一杯だった。
やはり自分の性癖を他人に見られるのはとても恥ずかしい。
「メチャクチャいい女じゃないですか。シャブ極めて変態オマンコばっかしてたんですね。オッサンどうやってこんな女の子と知り合ったんだよ?」
高山の問いに若いヤクザも悪乗りしてしまった。
「おいオッサン、この子とどうやって知り合ったのか、どんな変態したか暇つぶしに教えてくれよ」
このヤクザ達の図太い神経が見てみたい。どうすればこんな監禁状況で変態セックスを見ず知らずの人間に語れるのだ。馬鹿なのかこいつ等は?
「なぁおっさん教えてくれよ」
若いヤクザは変態セックスの説明、アユミとどうやって知り合ったかの問いを言う事を強要してきた。
仲村は変態セックスの事などこんな状況で言いたくも無いし高山が助けてくれそうでもない現実で嫌になり膝をかかえ込み座り込んだ。そして黙り込んだ。
そんな仲村の状況を見てヤクザ達も哀れに見えたのだろう
「こんな状況で言えるわけ無いよなオッサン。そっとして置いて上げましょうよ」
高山はヤクザ達にそういった。
それ以上、ヤクザ達は仲村の変態セックスについて問うことは無かった。
やはりヤクザ達も人の子だった。急にさらわれて隣で外人が暴行され死の恐怖すらある状況である。自分達が逆の立場なら怖いに決まってる。そんな状態で見ず知らずの者に変態話を語りたくも無い。
ただ沈黙が続き時間だけが過ぎていく。
高山も血だらけの外人と落ち込んでいる仲村を見ているとだんだんと罪悪感すら沸いて来る。
「こいつらどうなるんですかね?外人の方ならきっちりケジメ取られるのは分かるけどオッサンの方は被害者ですよね?」
高山の問いに仲村も自然と会話に耳がいく。
「どうなるんだろうな?俺達が決めることじゃないけど確かに外人はシャブ密売してるから自業自得だけどこのオッサンは被害者だよな」
「そうですよね、。誰がどう見てもこのオッサンは被害者ですよね」
「でも若頭の若い衆なんかこいつらに拳銃チャカ突きつけたりしてるから帰す訳にも行かないと思うしな。開放したら警察に行く可能性だってあるしな。最終的には親父が決めるだろ」
「面識あるから言う訳じゃないですけどこのオッサンは助けてやりたいですよ。ポン中にしたの俺みたいなもんです」
「まあしばらく2人とも監禁部屋ここに居ないとダメなんだから仕方ないよ」
ピッピピピー高山の携帯が鳴る「親父からです」そう言うと高山は携帯電話に出た。
「ご苦労様です。高山です・・・・・・はい・・・・・・本当ですか・・・・・はい今、佐藤と鈴木と一緒です・・・分かりました伝えておきます」
高山はそう言うと電話を切った。
「なんか有ったのか?」
「若頭今から来るみたいです」
ヤクザ達は若頭という人物を恐れているのだろう。話している感じでわかる。
「マジかよ。若頭来る前に弁当食わないんだったら片付け置こうぜ。なんで食ってないんだって怒られてもたまんないし」
ヤクザ達は全く手付かずの弁当を片付け始める。当たり前だがこんな状況で仲村と外国人密売人が弁当など食っている訳は無った。
若いヤクザは飲み物だけを残して弁当を袋に入れて片付けた。

30分もすれば例の如くドアを乱暴に開けて、暴力大将の若頭が息を荒げてやって来た。
高山と若いヤクザ2人は起立し背筋を伸ばし若頭に挨拶した。
「ご苦労様です」
身の丈185cm、体重は100kg以上はあるだろう。今時誰もやらないパンチパーマに口ひげ。左手は小指と薬指まで無く。絵に描いたようなヤクザが監禁部屋に帰ってきた。
頼むから暴力だけは振るわないでくれ。仲村は祈った。
高山が所属している組織は関東会練馬一家龍道組という組織だ。
そこの若頭の名前は開門快道といい自分より下のものには容赦なく暴力を振るう「殺すが」口癖のとにかく乱暴な男だ。
その凶暴さゆえに龍道組の組員は組長の井上龍雄より事実上NO2の開門を恐れる。

開門はセカンドバッグとミネラルウォータのペットボトルを持っており。
高山と他2名の組員は背筋を伸ばし大声で挨拶する。
「若頭ご苦労様です」
「おう、親父からなんか聞いてるか?」
高山たちは開門の問いに目を合わせて答えた。
「いいえ、何も聞いてません」
「そうか、じゃあお前等もういいから帰れ。明日の夕方に来い。それまで俺がこいつらの見張りだ」
開門はそう言うと迷彩服の胸ポケットからタバコを出した。すかさず高山は100円ライターで開門のタバコに火を付けた。
開門はゆっくりタバコを吸い込むとフッーと煙を吐いていった。
「今、俺の舎弟の田中が外人のアジトを襲いに行ったんだが行ったら日本人の家族が住んでいた。この外人の嘘で一歩間違えたら俺達みんなが逮捕パクられてた。この外人はこっちでやるからお前等は帰って明日の夕方6時に来い」
「本当に帰っていいんですか?」
ヤクザが開門に確認すると開門は機嫌が悪いのか怒鳴り散らした。
「ガキが殺すぞ!俺が帰っていいて言ったんだから早く帰れよ。明日の夕方の6時に来ればいいんだ。必ず来る前に俺の携帯に連絡しろよ。わかったか?」
「わかりました。若頭、先に失礼します」
開門に怒鳴られたからなのだろうヤクザ達はそそくさと監禁部屋から出て行った。
開門はその辺のプロレスラーより身体がでかい。身長185cm、体重100kgは軽くある。仲村と外国人密売人が2人でかかって行っても秒殺されるだろう。それに2人とも手足に手錠をかけられ身動きすら満足に取れない。逆らうだけ無駄というものだ。
若いヤクザならフレンドリーだったが開門という男は基地外である。何でよりにもよって監禁初日がこんな暴力大将と一緒なんだ。
開門はどこかに電話をかけた。
「今から来い」
誰が来るのだ?これ以上、暴力的な人は嫌だ。

15分もすれば開門の電話が鳴り指示により別ヤクザ2名が来た。
ヤクザ2人は無理矢理外国人密売人の口にガムテープを巻くと部屋から連れて行った。おそらくは先ほどヤクザに教えたアジトが嘘だったのでその制裁だろう。
「さっき言われた通りにやっとけよ」
開門はヤクザ2人にそう言うとヤクザ2人は「分かってます」とだけ言た。
外国人密売人はわめきながら抵抗したが身動きが取れない状態だ。ヤクザ2人に抱えられ出て行った。
この外国人密売人は殺されてしまうのか?仲村はそのような事を考えていると気持ちが悪くなってきた。
今この監禁部屋には頭のハゲかかった仲村と仲村の身体の倍以上はあるであろう巨漢の開門だけになった。
開門は机にあがっている仲村と外国人密売人の荷物を漁った。
しばらくの沈黙の後、開門は大声で言った。
「お前、名前は何て言うんだ?」
急に何を言うのかと仲村は思ったがそんな事を口に出しては言えない。
「・・・仲村隆志です」
仲村はボソッと言った。すると開門は怒鳴った。
「ちゃんと大きな声で言え!聞こえないだろうが殺すぞ」
こんな状況で大声など出せる訳が無いだろう。そう思いながらも怖いので大きな声を出していった。
「仲村隆志です」
「言えるじゃねーか。あの外人のように成りたくなきゃ。ちゃんと俺の言う事を聞けよ」
開門はそう言うとニタ付いた。仲村は何といって良いのか分からず黙り込んだ。
「・・・」
黙り込んだ仲村に腹が立ったのか開門は大声で怒鳴った。
「わかったかと聞いているんだ!返事をしろ」
「はい、すいません」
そう言うと開門はニタ付きながら持ってきたセカンドバッグからピストルを出した。開門はそのピストルの銃口を仲村にむけ口で「バーン」と言って大声で笑い出した。
何と常識のない奴だ。銃口を向けられる人の身にも成って見ろ。
そのピストルを机の上に置き、パイプ椅子に腰掛けた。
「じゃあ俺の質問に答えろ。仲村お前は何歳だ?」
「38歳です」
「そうかお前と俺は同い年だな。お前、あの携帯の写真の子は誰だ?」
「知り合いです」
「そんな事、知ってるに決まってるだろうが殺すぞ。どうやって知り合ったんだ?」
「向こうから寄って来ました」
仲村は平気な嘘をついた。
「嘘をつくな殺すぞ」
「嘘じゃありません。本当に向こうから寄って来ました」
「この女はどこにいるんだ?」
開門はアユミに興味でもあるのか?開門なんかにアユミを会わせる訳には行かない。
「前までいたんですがどこかにいなくなりました」
「嘘つくんじゃねぇ。さっきの電話のアユミってこのシャメの子じゃないのか?」
「違います。アユミとは歯の欠けた風俗嬢です。私にシャブを教えたとんでもないババアです」
仲村はアユミとレナを誤魔化した。
「そうか・・・ちょっと待て。動いたらぶち殺すからな」
そう言うと開門は机の上の仲村の荷物の入った袋からシャブ入りの封筒を出し。注射器とシャブの入ったパケを出してミネラルウォーターのキャップに水をいれた。
まさか開門はここでシャブをやるのか?
「動いたら本当に撃ち殺すからな」
開門は机の上のピストルを叩いた。
「はい絶対に動きません」
「お前もシャブをやりたいんだろ?」
「いいえ、もう絶対に覚せい剤はやりません。だからここから出してください」
「馬鹿野郎、それはお前のおこない次第だ」
開門はアルミの事務所机をドアの方まで持って動かし入り口をふさいだ。
勘弁してくれ何をするつもりなんだ?
それに仲村はシャブを最後にやってから3日間だ。おそらく一番やりたい時期だろう開門がポンプにシャブを入れる所を見ているとよだれが出てくる。そしてウンコをしたい衝動に襲われる。しかし開門には嘘を付きやらないと言ってしまった。
開門はメモリ20位までシャブを押し込むと棒で押し込んだ。身体がデカいだけあってシャブの量も半端じゃない。本当にメモリ20などイクのか?量にして02gを一気にやるのかこの開門という男は?仲村だったらこんなに注射すれば貝になる事は間違いない量だ。
開門はペットボトルのキャップに入った水を注射器で吸い込むと仲村に言った。
「おい仲村、お前もシャブ好きなんだろう?後でお前にも打ってやるから暴れるんじゃないぞ」
マジか!開門という男はなかなか話がわかるヤツじゃないか。仲村はこんな状況でもシャブがやれるならやりたくしょうがなかった。
開門はベテランなんだろう迷彩服の上から注射器を刺した。はじめて見る光景だ。服の上から注射している。
開門は体内にシャブを入れ終わると目をつぶり大きく呼吸した。
「中の下だな。まあまあだな」
と一人で何かを納得していた。
普通この位の覚せい剤の量を行くとしばらく動けなくなるものだが開門は超ベテランなのだろうシャブをやると椅子から立ち上がった。
開門は見た感じに顔を真っ赤にして息が荒く、目がギラギラしていた。まさにバリバリに極まっていた。
開門は立ち上がると自分のベルトを緩め出した。
まさかここでセンズリでもすいるつもりか?どれだけ変態なんだ開門という男は。
開門はシャブで極まってしまい。ズボンを脱ぐとチンポを出した。チンポにはチン玉が無数に入っており玉蜀黍とうもろこしのようだ。改造してるだけあって馬鹿でかい素人の女なら絶対に入らないだろう。シャブで縮じ困ってもこの大きさである。
開門は下半身を出したままテーブルのピストルを手に取り仲村に近づいてきた。
ま、まさか。勘弁してくれよ。仲村は心の中で神に祈った。
開門は仲村の前に立つとピストルの銃口を向け仲村に言った。
「殺されたくなかったらしゃぶれ」
勘弁してくれよ。神様・・・・・

迎夢 ( 2013/07/31(水) 10:32 )