05
「ひゃ、やめて、くすぐったい」
「動くなって」
うちらは新婚夫婦か、と突っ込みを入れたくなる状況だった。体を触られるのはそりゃくすぐったいが、そこまで進んではいない。
びくびくするのに痺れを切らした和希は、私のニの腕を掴み、抱き寄せるようにして、私の背中と和希の胸板を密着させた。
「や、や、やめてよ、恥ずかしいじゃんか」
「くすぐったくてお前が逃げるんだから、こうしちゃえばいい」
「強引な!」
随分と長い時間をかけて全身を擦ったが、まだ流すには早かった。
今度は私が和希を洗わなければ。
「あっ!」
「何よ」
「未央奈の胸が背中に当たった」
「うるさいなぁ」
早く終わらせたいが、和希にまた文句を言われるのが嫌だったため入念に全身を擦っていく。そしていよいよだった。
さっきは和希に触られたのだが、次は私が和希の性器を洗う番だ。
「痛かったら言って」
「あっ・・・」
「変な声あげないで」
力加減の分からない私の手で握られて、和希は思わず情けないな声をあげた。握ってゴシゴシと上下に手を動かすと、和希はまた情けない声をあげた。
「み、未央奈!ちょっと・・・」
「え、何!」
「未央奈の力加減が絶妙過ぎて、気持ちいい・・・」
キモい、と言いそうになったが、無心でやっているからこそ和希が気持ちいいのであれば、もっとやらねば。私は上目遣いをしながら手を早く動かした。
「か、和希、気持ちいい?」
「あ、あ、あぁ、気持ちいい」
「気持ちいいなら、我慢しなくていいんだよ」
「あ、だ、ダメ、ヤバい!あ!ああっ!!」
和希の体がビクンとなった直後、私の手にはドロっとした精液がかかった。映像なら先ほども見たが生で見るのは初めてだった。
すぐにシャワーで手を流すと、そのままお互いの体も流した。
「手のひらに垂らして上目遣いで笑顔になれば、完璧だったのに」
「嫌だよ、実際に見たら汚い」
「汚いとか言うな。それよりもほら、そこに座って」
椅子では無く、お風呂の床に座らされると、和希は慣れた手つきで私の脚を開いていく。
恥ずかしくて手で隠すも、和希はその手を優しく払い、直接触ってきた。
「綺麗なまんこだな」
「恥ずかしいよ」
「よし・・・」
指を鳴らすと、和希は指をゆっくりとまんこに入れてきた。
私の中に和希の指が入ってきている感覚はぞくぞくした。
AVのように気持ちよくはならない。このぞくぞくする感覚こそが気持ちを高ぶらせて、最終的に気持ちいいのだと、私はここで知った。
「あぁ、あん、あん・・・」
和希と初めてセックスしたとは思えないほど、和希は上手かった。
まさか経験あり?とは思ったが、才能なのか?と思うようにした。
「ほら、未央奈、くちゅくちゅしてきたぞ、ほら」
「あ、あっ、っ・・・気持ちいい、和希・・・」
ゆりあはこんな風に彼氏とセックスしていたのか。私が積極的じゃないからか、初めてで緊張しているからか、ここでゆりあの感覚が何となくわかった気がした。
「ああ、やば、なんか、出そう」
「潮吹いちゃえよ・・・」
私の体が震えた。同時にとても気持ちよかった。私のまんこの辺りはぬるぬるした液が流れていた。
「なんか、不思議な感覚だった」
「じゃさ、次は俺の事気持ちよくしてよ」