case.7 堀未央奈
06
未央奈は血を吸い終えると、すぐに寝てしまった。セックスの続きだと起こすと殺されそうだ。
眠気の来ない渉は顔を隠して外へ出た。眠気というより、落ち着いていられないのだ。未央奈の家から出てしばらく歩いていると、渉の携帯電話に電話が。
番号はなんと、桜井玲香であった。


「もしもし?渉さんですか?」

「ええ、そうです」

「お久しぶりですね、電話に出てくれて嬉しい」

「そう、ですか・・・」

「でも今、渉さん大変な事になってるんですよね・・・」

「・・・ええ、非常に」

「実は昨日、私の家にも警察の人が来ました。渉さんが私をレイプして拉致しようとしたんじゃないかって疑って・・・」

「・・・強姦、拉致誘拐容疑ですか・・・どうしてでも私を引っ張り出したいんですね」

「そうみたいです・・・で、それでしかも、麻衣まで警察に協力してるんです」

「お友達でしたね、その方」

「野外でレイプされたって話して、もう躍起になってます・・・あの男許さないって」


「・・・とにかく分かりました、ではあなたは、これ以上私と関わらない方がいいでしょう。あなたも危なくなります」

「でも!・・・・・・」

「・・・気持ちは嬉しいですが、これは本気です」

「でも!渉さん・・・私、渉さんと会えなくなるの、いや」

「・・・」

「いや、本当に嫌・・・・・・お願い、いなくならないで・・・」

「・・・」

「・・・渉さん、お願い。私の所に戻ってきて!一緒に逃げましょ!いなくなるなんて嫌だもん・・・」


「・・・ふふ」

「え・・・」


「嬉しいです、玲香さん。それだけ私を求めてくれた人は・・・本当に久しぶりです。だから・・・」



「渉さん!?」

「お別れです、あなたの事は生涯、忘れません。では」




渉は電話を切った。
しかし感情が無いはずなのに、渉の目からは涙がつたっていた。

■筆者メッセージ
ストレスフルで職場の人間と衝突。
物凄いモメて、しばらくは体を壊していて全くやる気が起きませんでした。
拍手メッセージくださる方、大変申し訳ありませんでした。

壮流 ( 2017/09/11(月) 01:14 )