プロローグ
01
「出来たぁ!」


雪の積もった公園。今日は晴れ。
湿った雪は他の雪にくっつき、また大きくなっていく。
これを繰り返せば雪だるま。
二人の子供が綺麗な丸い雪玉をひとつ完成させ、喜んでいた。これをもう1つ作って上に乗せればだるまの完成だ。



「よーし、もうひとつ作ろう!」


二人は雪玉を転がし、大きくしていく。後は形を整えて、頭の完成。
だが問題はここから。これを乗せなければいけない。

「ふぅう!結構重いねぇ」

「持てないよぉ」


問題は重さであった。
小学生の男女二人が持てる大きさではなかったのだ。
いや、二人はそれを考えて作ってはいなかっただろう。大きな雪だるまさえ出来れば、それでいい。
だが持てるかどうかは別だった。
力の限界を感じた、その時。二人の間に、黒いコートを着た男がやってきた。



「よっこら、しょ!」

「おぉぉー」


男は頭を持ち上げ、体に乗せた。
これで雪だるまの完成だ。


「出来たぁ」

「おじさんありがと!」

「ああ、どういたしまして。それにしても大きな雪だるまだな。二人だけで作ったのか」

「そうだよ!」

「それは凄いな。なら今度は、顔を作ってやらなきゃな」

「あ、顔!」

「よし、なら明日もここで遊ぼう。おじさんが顔を作ってやるからな」


「いいの!やった!」

「ねぇ、おじさん・・・じゃない、お兄ちゃん?お母さんに“変な人に話しかけられたら逃げなさい”って言われたんだけど、お兄ちゃん変な人なの?」


「・・・変な人かは、お嬢ちゃんが考えてね」



男はコートを翻し、歩き去った。

壮流 ( 2016/12/24(土) 00:52 )