星空に咲いた恋心
約束の夜
冬休みがはじまって一週間が経った。

もうじき俺はこの街を離れることとなる…

7日目の夕方に奈和からメールが来た。

「今日の夜、星を見に行こうよ!」

「今夜?!ずいぶん急だな、まぁ明日の夕方にはもうココにはいないしな…」


「いいよ!どこ集合?」

と、返信した。


すると、奈和から

「学校の前に11時に待ってるから」

「11時か…」

親に夜出かけることを伝えた。



そして10時になり俺は家を出た。

待ち合わせ場所の学校は歩いて五分くらいの位置にある。
なのになぜ1時間も早く出たかと言うと最後にこの街を歩きたいと思ったからだ。

思い出の場所をいくつも巡り、気がつけば奈和達とよく来た海の前にいた。

そしてアイツらとの思い出に浸っていると自然と涙が溢れた。

「アイツらとはよく遊んだな〜あの頃は、こんなことになるなんて思ってもいなかったな…」

ふとスマホで時間を確認すると10分前だったので学校を目指し海を後にする。

学校に着くとすでに奈和がいた。

「待った?」

「待ってないよ!行こ!」

俺たちは星を見るため山にいた。


「やっぱキレイだな〜」

奈和が夜空に感動してると俺は奈和にある事を聞いた。

「奈和、何で星を見ようなんて言ったの?星とか興味なかっただろ?」

されを聞くと奈和は黙って地面に座った。
それを見た俺も奈和の隣に座った。
すると奈和の口が開いた。

「最後だから…優弥と会えるの…」

そして奈和は泣き出した。

俺は奈和を抱きしめた。

「離れたくないよ〜ずっと一緒にいてよ、私、優弥が好きなの…」

泣きながら奈和は告白をした。

「俺も奈和が好きだよ。ずっと前から好きだった…俺だって離れたくないよ、でも仕方ないんだ…」

2人は両思いだったが離れ離れになる。




「奈和泣いてばっかじゃなくて笑ってよ」

「えっ!」

「離れてても奈和への思いは変わらないから…笑って見送ってよ、それにまた会えるだろ」

「本当?」

「本当だよ。俺必ず奈和に会いに帰るから」

「絶対だよ、必ず会いに来てね」

「うん」


「約束だよ」

「ああ約束する。だから奈和もココで待っててね」

「うん。待ってる。優弥が帰ってくるまでずっと待ってるから」


二人は夜空に約束をした。

いつかまた、この場所で会うために…

■筆者メッセージ
結局優弥は思いを伝えられずいっきに冬休みにしてしまいました。
たくぽん ( 2014/01/03(金) 23:31 )