残酷な視線〜梨加side〜
小さな追っ手
「ねぇ、あなた欅坂46の渡辺梨加さんでしょ?
この前はどうも。」

梨加は背後から小さな子供の声を聞くと静かに振り向いた。
そこに居たのは小さな男の子だった。自分が持っている矢で撃ち抜いたことは覚えているが、名前までは聞いていないし興味を持たなかったため誰かがわからない。

「僕の名前は、黒川玲也。
このキズのこと恨んではいないけど、小学生に対してすることじゃないでしょ…。」

玲也は、ひねくれた目付きで見つめると、自分の能力を見せた。
玲也の背後には格闘家のような姿をした小さな子供が立っていた。

梨加「やっぱり目覚めてたんだね。
復讐のつもり?どうでもいいけど。クイーンGあいつを咬みちぎれ。」

クイーンGと呼ばれた梨加の小さな犬のような物は玲也の元に走りよると跳躍して首に噛み付こうとした。

だが、そのまま風圧を受けたかのようにクイーンGは背後に吹き飛ばされてしまった。

玲也「ぼくはこいつに【ハイエロファント】って名付けた。
能力は自分を守るように壁を作ること。この壁に当たると痛いよ?ほら、見てみなよ。」

クィーンGの体には無数の切り傷が付けられていた。
梨加の体にも同じように。

梨加「ふーん、高速で動く電動ノコギリが無数にある壁か…
だけど、君も見てみなよ。クィーンGが、噛んだ場所…直接噛まなくても君にはダメージがあるんだよ…」

梨加は、楽しそうに笑顔を見せると玲也の首元を指さしていた。

玲也の首元は何も触れていないのに、パズルのピースが外れるようにバラバラと首の1部が落ちていた。

梨加「この子の能力は直接触れなくても噛み付こうとした場所がピースになる。能力を解除しない限り直せないよ…
だから、あんたをばらしてそのまま跡形もなく消すことも出来るよ。」
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玲亜 ( 2019/09/23(月) 22:14 )