1st
初めての試合 Part1
奏翔が、朝起きると梨香は、もう家にはいなかった。

その代わりに、机の上には朝食と梨香からの置き手紙が置いてあった。

自分にかけられている毛布を外し、ソファに置き歯磨きと髪の毛を整え、家を出る支度をすると朝食を食べる前に梨香からの置き手紙を手に取った。

【昨日うちらが一緒に寝てるのを見てお父さんとお母さんもビックリしてたよ。
何があったか、わからないけど頑張れって言ってた。
うちは、先に出るけど、あんたも遅刻しないように行きなさいよ?

梨香より】

朝食を食べ終わると、お皿などをキッチンのシンクの中に片付け、玄関から外に出ると、真っ青に晴れていた。

奏翔は息を大きく吸い込むと学校へと向かう道をゆっくりと歩いていた。

今日の試合は、どんな結果になるだろうと考えながら歩いているといつの間にか校門の前に着いていて、校門の前にはみんな集まっており、奏翔にいち早く気づいた瑞穂は大きく手を挙げた。

他のみんなも笑顔で迎えてくれて、そのまま桜蘭高校へと向かった。

玲亜 ( 2019/07/14(日) 13:05 )