正輝
世界には不思議なことが多くあるが、非科学的なことが大阪で起こった。
成人男性がある日突然、誕生したのだ。
彼の名前は加藤正輝。
道端の犬を山本彩が拾い、人間になったのである。
正輝の誕生には複雑な傷を持つ彩を不敏に思った魔法使いが関わっていて、二人は奇抜な共同生活を送ることになる。
二人を見守る別の魔法使いにヒントをもらう等して、二人の恋愛は順調に育まれた。
そんな二人の前に面白いニュースが飛び込んでくる。
難波に出張に来たことのある博多のマネージャー大塚光圀と彩の先輩指原莉乃が結婚したニュースである。
この二人を手本として、彩は総選挙二連覇第二号となり、正輝は彩の思いに応え、二組目の物語は完成した。
ある日の正輝の夢にあの魔法使いが現れた。
「正輝君。久しぶり。」
「魔女、さん。お久しぶりです。」
「正輝君に伝え忘れたことがあってね。君は大塚光圀さんをベースに作ったの。つまり、君と光圀さんはほぼ兄弟なの。ついでに言えば、光圀さんの方が先に生まれているから正輝君の方が弟ね。それじゃ。」
言うことだけ言うと正輝を作った魔法使いは夢から抜け出した。
魔法使いの言葉を聞いた正輝はほぼでも兄弟がいることに涙を流していた。
同じ内容を光圀も受け取り、こちらは微笑んだ。
その日の朝、二人は連絡をとり、呼び方が大塚さん、加藤さんから兄さん、正輝になり、より仲良くなったのである。