魔法入手
とある夜長、眠っている少女、白間美瑠は白い空間に立っていた。
「ここ、どこやろう?」
一言で言えば、美瑠の夢の中に介入した存在がいるのだ。
白い髭に杖を持った老人が立っていた。
この老人こそが美瑠の夢に介入した存在なのだ。
「あの、あなたは誰ですか?ここはどこですか?」
「ここは君の夢の中。私は後継者を探す魔法使いだ。」
「え?ほんま?」
「あぁ、本当だとも。」
いつの間にか、空間は野山になっていた。
「チチンプイプイ」
老人が人差し指を向けた先に突然、芽が生え、花を咲かせるに至り、花は枯れた。
「私は後継者を探して、君に白羽の矢を立てたのだ。」
「えっと、それはどういう意味ですか?」
皆様ご存知のように美瑠は馬鹿な子である。
「たくさんの人の中から、君を選んだんだよ。」
「でも、魔法使いさんが自分に若返るって魔法を使えば良いんじゃないんですか?」
「自分の為のこと、欲望的なことに魔法が使えないように制限されているんだよ。」
「へー。」
「とにかく、君を魔法使いにしようと思う。」
「私で良いんですか?」
「他の人の前では魔法は使えない。それに君が魔法使いであることは家族にも言ってはいけない。これが条件だけどね。」
「わかりました。私、魔法使いになります。」
「良い返事だ。頼んだよ。」
年老いた魔法使いは白い空間に溶けていった。
魔法を手に入れた美瑠だったが、いつの間にか魔法の存在を忘れてしまう日がくるのは別の話。