15
白桃のような際立った白さを見せていたお尻はすっかりと赤みを帯びたリンゴのようだった。その中心にある蕾はヒクヒクと蠢き、わずかに開いた女性器からは蜜のようなものがトロリと溢れ出ていた。
そう。感じているのだ。こんなにも痛みに顔を歪ませながら。この子は生粋のマゾなのだと思うと、おしっこを漏らしてしまった以上の秘密を知った気がした。
「ねぇ、反省してる」
「……はい」
返答に間があったのは鼻水を啜ったせいだった。
「もう抵抗しない?」
「はい」
いくら相手が年上とはいえど、屈辱的なことに変わりはないだろう。相手にお尻を向けて舐められ、そして排泄をするためだけの器官を愛撫され、更には抵抗したからと掌でベシベシと叩かれる。
調教――馬の調教を思い出した。どちらが主人かをハッキリとさせるため。主従関係さえ築ければもうあとはこっちのものだ。
「じゃあさ、オナニーして見せてよ」
「え?」
「だからオナニーして。毎日してるんでしょ」
自分の口からオナニーなんて単語が出てくるなんて想像もしていなかった。男性器が生えてしまったせいで、私の思考は男性寄りになってしまったということか。
「で、でも……」
「叩くわよ」
「ひっ! やります! やりますから、お願いです。叩かないでください……」
力関係とは、文字通り力なのかもしれない。力の優劣が上下を決める。下に立った人間はただ上からの圧力に耐えるしかない。
「そのままの体勢でしなさい。分かったわね」
「……はい」
ズズっと鼻水を啜る音がして、震える手が労るように真っ赤になった尻を撫でた。何度も往復すると、ようやく下りてきて女性器に触れた。
その瞬間、くちゅっという音が聞こえた。果物を潰すような音。
「あれだけ叩かれて濡れてるなんて、とんだ変態ね」
「ち、違います! 濡れてなんかいません」
「嘘おっしゃい。ビチョビチョになって。なんなら写真でも撮ってあげましょうか」
「それだけは――」
止めてくださいと言おうとしたのだろう。振り向いた優佳ちゃんがハッとした表情に変わり、口を固く閉じた。
「それだけは?」
私の手は自然と男性器に伸びていた。いつものように自慰を始めている。ただ、気を抜けばあっという間に果ててしまいそうだ。
「いえ、何でもありません……」
「ふうん。じゃあ撮るわね。動画の方がいいかしら」
可哀想という気持ちはある。ただ、それ以上にサディスティックな気持ちが大きくて止められないのだ。右手は男性器に手を添えたまま、左手で携帯電話を手に取った。