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思考が現実に起きていることに対して追いつかなかった。どうしてこの子は怒られただけでおしっこを漏らしているのだろうか。
シャーっと流れた放物線は緩やかに終わりを迎えた。残ったのはビショビショになったシーツと、ツンと鼻をつくアンモニア臭だった。
「ごめんなさい、ごめんなさい……」
誰に謝っているのかも分からなかった。私に? それともホテルに?
「えっと、何で漏らしてんの」
まさかの事態に咎める気は全くないはずなのに、口調は突き刺さるように冷淡だった。自分でもこんな冷たい声を出したのは久しぶりなことに気が付いた。
「菅井さんに怒られるなんて思ってもいなかったし、色んなことが怖くて……ちょっとおしっこもしたかったし」
美波ちゃんといい、長沢君といい私は何人のメンバーの放尿シーンを見ればいいのだろう。放尿というよりも失禁に近いが。
「こんなところで漏らしていいと思ってるの」
「まさか! で、でも漏れちゃったんです」
腹部に力を入れたせいか、最後にピュッとおしっこが飛び出すのがコメディのようだった。
「全く。どうしてくれるのよ」
ベッドに広がるおしっこ。きっと染みてしまっていることだろう。
「か、片付けます」
動揺しているのか、手をパタパタとさせていた優佳ちゃんがようやく手に取ったのはティッシュだった。ペタペタと押し当てていく。
きっとこんなのでは取れないだろうな。私はぼんやりとそう思っていると、視界に優佳ちゃんのお尻が飛び込んできた。
先ほどの体勢とは違う、丸い桃のような尻から覗く女性器。そしてその上にある小さな蕾。私の目は釘付けとなった。
無意識に私の手は優佳ちゃんのお尻に伸びていた。触れると柔らかさの中に弾力性があった。
「え? 何してるんですか」
「そのままでいて!」
戸惑う優佳ちゃんだが、素直に従ってくれた。私は両手で門を開くかのように左右に広げた。
「いや!」
まずスッと入った縦筋がゆっくりと割れた。次いで蕾が全貌を露わにした。優佳ちゃんのお尻の穴は本当につぼみと表現するに相応しい形だった。
「菅井さん止めてください!」
排泄したばかりだということも忘れ、私の舌はベロベロと女性器を舐め始めた。渇いていたはずの唾液が泉のように滾々と湧き出て潤滑油のように舌と女性器を滑らかにする。
「汚いですって!」
「おしっこ臭い」
「当たり前でしょ! あー、もうバカバカ!」
汚いとは微塵も思わなかった。むしろおしっこをしたということすら忘れていて、優佳ちゃんの言葉で思い出しても汚いとは思わなかった。