06
七瀬のおまんこを愛撫していたら、すっかりとペニスは硬度を取り戻していた。痛いほどに反り返った愚息をいざ七瀬の中へと挿入しようとすると、文也は待てよと止まった。
避妊具の存在をすっかりと忘れていた。この部屋に女を呼んだことなんて、数回デリヘルを利用しただけだった。コンドームがない。まさかこうなるなんて予想だにしていなかった文也は、思わず舌打ちをした。
「どうしたの?」
まだ肩で息をしている七瀬が尋ねた。
「コンドームがない。まさかこうなるなんて思っていなかったから、用意なんてしていなかったんだ」
苛立ちをぶつけるように、文也はぶっきらぼうに言い放った。自分が失念していたのは分かっているが、興が削がれるのに苛立ちを覚えてならなかった。
「ああ。いらないわよ」
なんだ、そんなことかといわんばかりに、あっさりと七瀬は事も無げに返してきた。
「いらない? 正気か。子供が出来たらどうするんだ」
七瀬は鼻を鳴らした。
「どうせ産む前に人類は滅びているわよ」
光明が差し込むとは、まさにこのことをいうのだろう。道がパッと開けたようだった。
そうだ。人類は来年には滅亡しているのだ。子供は三ヶ月足らずで産まれるわけがない。目から鱗が落ちるようだった。
「そうだ。そうだったよな」
「ええ。だからそのままでも大丈夫よ」
おまんこにチンコを突っ込むだけのことなのに、一喜一憂している自分がバカバカしくなった。文也は笑い声を上げると、早く挿入させろといわんばかりにペニスを七瀬の女性器に当てた。
擦り付けると、ヌルヌルとした感触が心地良い。文也がいざ照準を定めて、穴の中へと入れようとした時だった。
「……あたしはあなたとの子だったら産んでもいいけどね」
それが
耳朶に届くと、文也は一瞬動きを止めた。おまんこから視線を移し、七瀬のことを見ると、彼女は恥ずかしそうに顔を背けた。
「このタイミングで変なことを言うなよ。人には散々デリカシーがないとか言っておきながら」
「ごめんなさい」
嬉しかった。七瀬がこんな自分をそこまで愛してくれていることが。
けれども、人類は滅びるのだ。これはもう決定事項で、変更はありえない。文也は唇を舐めると、ペニスを七瀬の中へと突っ込んだ。
温かな感触。ギチギチと締め付けながらも、イソギンチャクのようにペニスにまとわり付いてくる。文也は一つ息を吐くと、ゆっくりと
抽送を始めた。
「七瀬の中、気持ちがいいな」
嬢の中は締まりがなくて、とにかく緩かった。ゴムで遮られた感触は、口の中よりも気持ちよくはなかった。
しかし、七瀬の中は違った。温かくて、締まりがよくて、イソギンチャクのようにウネウネと
蠢いている。さっき射精したばかりなのに、もう文也は腰の辺りから波が訪れていた。