美しい桜と音-夏休み編-









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第8章
楽しい動物園デート
「ねえ優ちゃん、こっちこっち。」
「そんなはしゃぐなよ。」
「優ちゃん迷子にならないでよ?」
「おいおい、そんなに慌てなくても大丈夫だって。動物は逃げないから。」
(咲良の奴…子供みたいにはしゃぎまくってるなぁ。そんなに動物園楽しみだったのか。)

ようやく着いた動物園。着いて早々、咲良ははしゃぎまくっていた。優希はそれを見て苦笑いしていた。わくわくしているのはわかるが、あまりにはしゃいでいるから、優希は恥ずかしかった。

(周りの目が気になる…咲良それに気付いてるのか?)
「優ちゃ〜ん、こっちだよ〜。」
「ちょっと待てって、焦んなよ。」
「こっちこっち。」
「はぁ…はぁ…」
「優ちゃん大丈夫?」
「あのさぁ咲良、急がなくても動物は逃げないから。全く…ガキじゃ無いんだから。俺なんか全然動物見れなかったんだけど…」
「あ…ごめん。優ちゃんのこと全く気にしてなかった。ほんとごめん、ちょっと焦りすぎたかな。」
「時間いっぱいあるんだし、こっからはゆっくり行こか。ほら、咲良。」
「え?」

優希は手を差し出した。咲良はびっくりしたが、直ぐに察した。

「優ちゃん、いいの?」
「いいのって、デートだろ?」
「優ちゃん…なんか恥ずかしいよ。」
「俺はさっきまではしゃいでた咲良の方が、よっぽど恥ずかしかったけどな。」
「もう…優ちゃんのバカ。」
「何で俺なんだよ。さ、行くぞ。」
「うん。」

それから優希達をゆっくり動物園を満喫した。

「優ちゃんと初めて手繋いだかも。」
「そうかもな。」

動物園を満喫し、時刻は昼を回っていた。

「さあて、買い物デートするか?」
「優ちゃん欲しいものある?」
「欲しいものかぁ…行ってから決めよかな。」
「優ちゃんらしいなぁ。じゃ、行こっか。」

優希達は次の目的地へ向かった。

夜明け前 ( 2023/09/30(土) 20:46 )