咲良からの相談
もう数日後には夏休みが終わり、いよいよ二学期が始まる。そんなある日、優希は咲良から連絡があり、公園に待っていた。
(咲良からメールって珍しいな。あいつは大体、突撃が多いからメールなんかが意外すぎるよな。しかし、もうちょいで夏休み終わるのに、一体何の用なんだろ…)
咲良とは、夏休み早々に福岡旅行で一緒に行き、夏休み中盤に美桜がこっちに来て、道案内で咲良が案内していたが、それからは会っていない。
(まさかとは思うけど…宿題とかじゃないよな。学校違うから無理だし…)
「ごめーん優ちゃん。」
「やっと来た。」
「優ちゃんが早すぎるんだよ。」
「いやいや…俺ん家も咲良ん家も、公園からほぼ同じ距離じゃん。」
「まあまあ、そんな固い事言わないでさ。」
「何だよ…で、俺に何か用?」
「そうだった。あのね、優ちゃんとデートしたいなぁって。」
「デート!?」
優希が咲良に呼ばれた理由…それは、デートをしたかったらしい。
「また何でデートなんだよ?」
「優ちゃんは美桜と付き合ってるのは勿論知ってるよ?だけど、中学の時もデート出来なかったし、高校違うし…」
「それはまあそうだけど…でも、何で今更?」
「私の我儘なのはわかってるけど、優ちゃんと一回だけで良いの。ね、お願い。」
咲良から頼まれた以上、優希は断れなかった。
「ま、夏休み最後の思い出作るか。」
「ほんと?やったー!」
「で、どこ行くんだ?」
「買い物に付き合って欲しいのもあるんだけど、優ちゃんとしたい事もあるの。」
「俺としたい事?まさかとは思うが、エロ系とか言うなよ?」
「それもあるんだけど〜。」
「あるんかい!」
「嘘嘘冗談。とりあえず、行こっか。」
「へいへい。」
ということで、優希と咲良のデートが始まった。