風邪の前兆?
バレていないと思っていた。だが、お見通しだった。優希はベッドに倒れこんだ。
(一気に疲れた…)
あの後、山本に『躾け』と言う名の拷問を受けた。片手は自分の一物を扱かれ続けた。3発抜かされ優希は終わった際にはよろけた。そして、やっとの思いでベッドに到着したのだ。
(もう…あんな馬鹿なことは止めよ、偉い返り討ちに遭う…)
あの時の山本は今までと全然違う姿だった。あんな優しい感じとは偉い違い、恐ろしいの一言だった。ずっと甘く見てた訳ではないが、どこかでそう思ってたとこがあったかもしれない…優希はそう思った。
(疲れた…寝よ。)
ついさっきまで眠気がなかったが、ここにきて出てきた。明日は恐らく節々が痛いだろう…優希は猛省していた。いい勉強と言うべきなのかわからないが、悪戯にも程々にしないといけないと感じた。
「優希君寝てる?」
廊下から先生の声がした。優希は眠い目を擦りながら、
「いますけど、何ですか?」
「一緒に寝てもいい?」
「え…」
快く受け入れたいが、さっきの件がある…直ぐには『うん。』と言えなかった。
「まぁ…どうぞ。」
「ありがとな。」
先生はパジャマの格好だった。意外すぎて驚いた。
「はぁ疲れた。優希君はもっと疲れてるか…」
「ふぁ〜あ…」
「でも、原因は優希君やからなぁ…」
「わかってますよ、ふぁ〜あ…」
「うち、明日には帰るから。」
「そうですか、気を付けて。じゃあおやすみなさい。」
「もう寝るん?」
「寝ます。おやすみなさい…」
「うちのこと襲ってもええんやで?」
「Zzz…」
「寝ちゃった。はぁ〜あ…うちも眠なったな、寝よっと。」
山本も寝た。そして、翌朝早く山本は帰って行った。だが、優希は疲れのあまり起きなかった。そのために、
「お兄ちゃん!」
「んん…美音か、ん?もう朝か…」
「玄関開けっぱだったんだけど…」
「多分先生が帰ったんでしょ?ふぁ〜あ…おやすみ…」
「起きてよ!」
「眠い…」
まだ疲れが残っていた優希だったが、後に自分が風邪をひいたなんて思いもしなかった。