美しい桜と音-夏休み編- - 第7章
全て上手くいく訳は
「俺先に入ってるんで、慌てなくていいですからね。」
「う…うん。」

優希は先に風呂場に向かったが、山本は行こうとは思わなかった。優希が何か企んではないかと…すごく怪しかった。だが、入るのを拒んだら優希は多分悲しむだろう…

(気のせいやんな多分、流石に2回はせんよな…)

既に一発しただけにもうないと踏んだ山本は、風呂場に向かった。中では優希が鼻唄を歌っていた。

(優希君やけに楽しそうやなぁ。)
「優希君待った?」
「大丈夫ですよ。」
「今入るでな。」

山本は服を脱ぎ、風呂場に入った。

「あれ?優希君素っ裸?」
「そりゃそうでしょ?先生何でタオルなんか?」
「それは…」
「だから俺は何もしませんよ?ただ先生に体洗って欲しいだけなんで、俺のこと疑ってるんですか?」
「違うけど、一応隠しといた方がええかなぁって思ったからさ。」
「一応ですか…」

襲う気は全くないと話した優希だが、山本はまだ疑ってた。

(絶対何かあるわ…気張っとかないと。)
「じゃ先生お願いします。」
「う、うん。わかった。」

優希は湯船から出た。そして山本の前に座った。

「丁寧にお願いします。」
「うん。わかった。」

今のところは襲う気はなさそうだが、油断は禁物だ。後ろを洗い終わると…

「じゃ次は前お願いします。」
「ま…前?」
「後ろだけはおかしいでしょ?」
「それは…そうだね。」

山本は洗い出した。優希のあそこだけを除き…

「先生まだ残ってますよ。」
「でもそこは…」
「だから俺は何もしませんよ。」
「でも…」
「いいから先生早く。」
「ちょっと…」

強引に手を引っ張られ股間を洗い出した。

「直で洗ってください。」
「え?」
「タオルじゃなくて手で洗ってください。」
「それはまずいんじゃないかな…」
「なんでですか?」
「なんでって…」
「理由がないならお願いします。」
「いやちょっと…」

段々怪しくなってきた。『直で洗え。』と言った瞬間、山本は…

(やっぱ罠やった…)

と、思ってしまった。あの時点で断っとけばよかったのだが、引き受けてしまった。かといって今更出たらこの後何されるかわからない…

「じゃ次は俺が洗いますね。」
「いやいいよ…」
「大丈夫ですって…誰もいませんし。先生が洗ってくれたら俺も洗わないとだめですから。」
「大丈夫やって…」
「遠慮しないでください。」
「優希君…」
「安心してください。」

優希はそう言うと洗い出した。山本は不安だったが、洗ってもらううちにウトウトし始めた。優希はそれを見逃さなかった。

(さあてそろそろ大丈夫かな?)

そして優希はウトウトしている山本を他所に背後から胸を洗う振りをして、揉み始めた。

「ん…んん…」
「先生寝ちゃダメですよ?」
「ん…うん…」

そう言った優希だが、ほんとは寝るのを待っていた。寝れば何されても気付かないと踏んだのだ。そのまま優希はもう洗うことはせず、思うがままに山本の体を楽しむことにした。山本は昼間の疲れが取れ切れていないのか、一向に起きる気配はなかった。となれば、優希の自由時間だ。

(先生は油断しやすいな。俺がほんとに襲わないと思ったんかな…)

優希は起きようてしない山本の胸を揉み続けてたが、下半身にも手を伸ばした。もう起きてこないだろう…優希はそう思ってた。が…

「何してんの優希君?」
「え…」
「うちの体洗うんやんな?」
「そ…そうですよ。先生の体をね…それがどうかしました?」
「ふぅ〜ん… ハナからそんなつもりなかった癖に…」
「な…何を言ってるんですか?」
「優希君、うちがこんなんで騙されると思ってた?うちを甘く見てたらあかんで?」
「う…」
「昼は優希君にやられっぱなしやったからな、今からはうちの番やな。」
「いや…先生なんか勘違いを…」
「惚けても無駄やで、彼女に嫌われるで?」
「はぁ…だめだったか…」

優希の計画(?)は失敗に終わってしまった。

夜明け前 ( 2023/09/28(木) 17:14 )