美しい桜と音-夏休み編-









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第7章
2連続は…
それから暫くして先生は下りてきた。明らかに疲れた様子だった。

「先生大丈夫ですか?」

優希は意地悪な質問をした。自分が先生を疲れさせときながら…

「大丈夫なわけないやろ…ほんま優希君意地悪やわ…」

別に怒りもせず、笑って話す山本に優希は少しホッとした。時間的にも夕方、優希は先生のために料理を振る舞うことにした。美桜に褒められてから自信がついた料理。前まで自信がなかったわけではないが、彼女に褒められるのはすごく嬉しかった。

「先生どうぞ、こんなぐらいしか作れませんけど…」
「ありがと優希君。うん…めっちゃ美味いやん。さすが優希君やな〜。」
「いえいえそんなことは…」
「料理も出来て彼女もおって勉強出来て、スポーツも万能でイケメン…申し分ないやん。」
「そんな…スポーツ万能ってあまり得意じゃないですよ?」
「何言うてん、うちたまに職員室から見てると優希君、みんなの中心的存在やん。」
「確かにそうですけど…それとこれは違いますって。」
「ええやん、優希君に足りないとこはないんやから…」
「そうですかね…そうだ、先生風呂入ったらどうですか?」
「何や急に…風呂?うちさっき入ったけどな…」
「さっきので汗かいてないんですか?まぁ俺はまだ入ってないから入りますけど…」
「う〜ん…まぁうちも汗かいてないわけではないから、じゃ入ろかな。」
「なら一緒に…」
「え…」

山本は立ち止まった。

「一緒に?優希君ほんま?」
「ええ、別に変な意味はないですよ。先生に体洗って欲しいなって思っただけなんで…」
「あ…ああ、そういうことか。」
「先生何考えてたんですか?」
「いや別に何も考えてないよ。」

山本は少し不安だったが一緒に入ることに…だが、この後山本は優希の罠にはまることに…

夜明け前 ( 2023/09/28(木) 17:09 )