美しい桜と音-夏休み編-









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第4章
全てが狂った
優希はとある人物を公園で待っていた。

(何で今更…何のつもりだ?)

暫く待っていると、

「優希久しぶり〜、元気だった?」
「まぁ…はい。」
「どうしたの?ほら、もっと声張って!」
「いやあの先輩…」
「もう先輩じゃなくて由紀でしょ?由紀、もしかして忘れたの?」
「違います…」

今日の優希は何かいつもと違う…あの日から優希の顔はかなり引きつっていた。家を出た時も美音に…

「お兄ちゃん大丈夫?」

と、心配そうに聞いて来た。

「どうしたのほんとに…」
「そんなに触らないでくださいよ…」
「なんでよ〜…可愛い後輩なんだから、これくらいいいでしょ?」
「やめてくださいって…」
「どうしちゃったの…」
「先輩!」

遂に優希は声を上げた。

「先輩のせいで俺は…俺は…」
「優希?」
(あの日から…俺は地獄だったんだ…)

優希はこの由紀との間に忘れたくても忘れれない出来事があった…

夜明け前 ( 2023/09/24(日) 07:59 )