美しい桜と音-夏休み編-









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第3章
恐怖の相手からのメール
部屋に戻った優希はベッドに寝転がり…

「美桜元気にしてるかな…」

数日前に会ったばっかだが、優希は早く美桜に会いたかった。ほんとに悠太と麻友が羨ましいのだ。会いたければすぐにでも会えるが、優希には難しいことだった。これが遠距離恋愛の辛さなのか?確かにみんなの前で、

「美桜を寂しくさせないさ、美桜が会いたいって言ったら会いに行くよ。」

と確かに言った。だが、実際のところ正直きつい。意地を張ったつもりはないが、優希は少し後悔していた。

(はぁ…俺はどうしたらええんやろ…早く冬休みにならんかなぁ。)

優希は頭を抱えるしかなかった。美桜はどう思ってるだろうか?

ピロローン

ふと、メールが来た。相手は美桜からか?

「誰だ?」

その相手は、美桜ではなく…

“優希元気?
私のこと忘れてないよね?かれこれ二年会ってないよね…学校楽しい?
久しぶりに優希に会いたいな〜…空いてる日があったら連絡してね。じゃあね。
由紀”

「………」

優希は頭を抱えた。

「嘘だろ…」

優希とメールの相手“由紀”、優希にとってこの相手は忘れることのない出来事があった。

夜明け前 ( 2021/09/18(土) 20:28 )