美しい桜と音-夏休み編-









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第3章
あっという間の福岡旅行
楽しかった福岡旅行もついに最終日…

「旅行終わっちまうのか…」
「私達もう帰りだね。」

尚・咲良はそんな会話をしていた。この日も朝早く優希と美桜は朝風呂に行っていた。そして、風呂から出てきた優希に尚が聞いてきた。

「なぁ優希。」
「なんだ?」
「せっかく美桜ちゃんと付き合ったけど、もうお別れだな。残念だな。」
「お別れって…なんだよそれ。」
「もう一泊あったらデート出来たのにな。ほんと残念だな。」
「俺のこと考えてくれるのありがたいけどさ、お前結局付き合わなかったんだからな?お前こそどうするんだよ?」
「それを昨日の夜思ってな、俺としたことが…やっちゃった。」
「そうだろうと思ったけどさ、どうすんだ?俺は何も助けないからな?」
「えー…それは酷くねえか?」
「酷い?全然、まぁ俺は応援するわ。応援するだけありがたいと思えよ。」
「なんてこった…」

一方…こちらは、

「美桜?」
「何?」

優希と付き合ってルンルンの美桜に咲良が聞いた。

「私達もう帰りだけど…」
「うん。でも、永遠に会えないわけじゃないし、優希がね私が『会いたい。』って言ったら絶対来てくれるって言ったし…大丈夫。」
「美桜…」
「確かに優希と直接会えないから寂しいけど、メールはずっとするし大丈夫。」
「そうだね。優ちゃんだから心配ないか。」
「うん。」
「あれ咲良ちゃん、もうそろそろ部屋出ないと…」

愛佳に言われ、優希たちは部屋を出た。ロビーには美音と柊が既に待っていた。

「お兄ちゃんたち何してたの?」
「荷物まとめたりしててな、悪りぃ悪りぃ。」
「忘れてるかと思ったよ。」
「んなわけあるか。」
「はーいはい、バス来たよ。」

優希たちはバスに乗った。乗り物酔いする美音は一人、優希と美桜が一緒、後は行きとあまり席は変わらなかった。

「駅に到着は昼ぐらいかな?」
「そうだね。」
「私寝よっと…」
「時間かかるからね。」

疲れは取れきってないのか、柊・愛佳・美音は寝た。尚と咲良は外の景色を眺めていた。優希と美桜はというと…

「楽しかったねこの旅行。」
「ああ。」
「私はもっと楽しかったよ。優希と付き合えたし…」
「そっか。そうだよな。」
「また福岡来てくれるよね?」
「ああ。美桜も来いよ?いつでも歓迎するからな。」
「うん。優希絶対私を悲しませないでね?」
「勿論さ。」

優希たちはそんな会話をしていた。そうこうしてる内にバスは駅に到着した。

夜明け前 ( 2021/09/17(金) 10:27 )