第1章
夢のまた夢
「ふぅ…さっぱりした。」
「やっぱり温泉はいいね。」
「そうだね。」

美音と柊は温泉から出て来た。

「ねぇねぇ…」
「何?」
「お兄さんさ…何言われたのかな?」
「えっ…」
「だって着いて早々どこか行ったじゃん?もしかして告白とか?」
「ま…まさか…」
「あり得ないことはないじゃん。」
「でも…お兄ちゃんはさくちゃんが好きだし…」
「あれ〜お兄さん二股?」
「お兄ちゃんはたらしじゃない!」
「みーおん…」
「あ、ごめんごめん…」
「でも気にならない?」
「うーん…」

美音と柊はそんな会話をしていた。優希は一体誰が好きなのか?美音・柊共に想像がつかなかった。

「私たちが考えてもだめだよね。決めるのはお兄さんだし…」
「そうだね。お兄ちゃんが決めるもんね。私は妹として、お兄ちゃんを応援する。」
「私も応援しよ。」
「なんか楽しみになってきた。」
「うん。」

美音と柊はウキウキしていた。その頃混浴中の2人はというと…

「んん…優ちゃん…」
「シーッ、誰かに聞こえるだろ?」
「だって…」

この展開に行かないわけがなかった。

「優ちゃん…大好きだよ…」
「うん。咲良…」
「んん…優ちゃんの…」
「くっ…」
(一応、咲良とのケジメだ。)

優希はそう思った。咲良は優希から離れようとしない。

「優ちゃん…気持ちいい…優ちゃんと久々…」
「そうだな…咲良いいか?」
「うん…私の初恋の優ちゃん…ほんとは優ちゃんを…私のものにしたいけど…」
「それ以上言うな。悲しくなる…」
「ごめんね…」

優希は咲良の頭を撫でた。咲良は逝き続け…

「優ちゃん…優ちゃんの頂戴…」
「大丈夫なのか?」
「うん…優ちゃんの欲しい…」
「わかった。出すぞ…」

優希は咲良の中に出した。咲良は同時に逝ったようだ。

「はぁ…はぁ…」
「咲良…出したからな。」
「うん…優ちゃんのあったかいよ…」

その後2人は温泉から出た。部屋に戻ると尚が、

「ちょうどいいとこ来たな、食事出来たってよ。行こうぜ?」

全員で向かった。料理は素晴らしかった。

「すげー!」
「んん…美味しーい!」
「優ちゃんアーン…」
「いいよそんなの…」
「さくちゃんずる〜い…」
「優希は私がアーンする。」
「私がお兄さんにする。」
「私もお兄ちゃんに…」
「わ…私だって優希に…」
「自分で食えるから…」
「だーめ!」
「はぁ…」

誰が優希に『アーン』をするかで言い争って初日は終了した。

「あのぉ…俺のこと忘れてねえか?」

尚は一人寂しく食っていた。

夜明け前 ( 2020/08/20(木) 10:56 )