第二章 新たな出会いと、生まれゆく波乱
26話
翌日、今日から3日間のテストが始まる。

あきら「今日からテストかよ〜。」

たつき「そんな気を落とすなよ。ちゃんと勉強しただろ?」

あきら「そうだな、もうやるしかないよな。」

たつき「おう、やるぞ。」

あきら「たつきはいつも頭良かったから今回も点数良いだろ。」

玲香「確かにそうだね。いいなー、私もたつきぐらい頭良かったらな〜」

たつき「玲香も中学の頃、俺と点数変わらなかっただろ?」

玲香「そんなことないよ!、結構な差があったよ。」

たつき「そうだったかな、」

あきら「それはそうと、よく考えたら俺たち昨日はテスト前なのにダブルデートしてたんだな。」

たつき「確かにそうだな。」

七瀬「え!?そんなことしとったん?」

それまで黙々と勉強をしていた七瀬が驚いたように話に入ってきた。

たつき「ああ、楽しかったけどな。」

玲香「私たちが勉強してる間、楽しい時間を過ごしたようだね。」

たつき「ああ、まあな。ん?、小百合どうした?顔赤いぞ?」

玲香「あきらも赤くなってる。」

たつき「なんかあったのか?」

あきら「な、なんもないよ・・・」

七瀬「デートで何かあったん?」

小百合「私は嬉しかったよ?」

あきら「お、おい、小百合・・・」

玲香「やっぱり何かあったんだ〜笑」

小百合「昨日のデートで最後に行った観覧車であきらくんがキスしてくれた。」

真夏「え!?、ほんとに?」

ここで話に真夏も入ってきた。

小百合「うん・・・・」

たつき「観覧車ってのは、やるなあきら」

真夏「そういうたつきくんは彼女さんとキスしたの?」

玲香・七瀬(!!)

玲香と七瀬は真夏の質問に反応してたつきに目を向けた。

たつき「どうだろうな・・・」

あきら「おいおい、俺たちも言ったんだ。お前も白状しろよ。」

たつき「白状って・・・笑、分かったよ。まぁ、キスしたよ。」

玲香・七瀬「・・・」

その瞬間、玲香と七瀬の顔が暗くなった。
そんな話をしていると橋本先生が教室に入ってきた。

橋本先生「はぁーい、みんな席について。では、今日の日程を確認します。最初に40分の自習時間があり、その後10分の休み時間、そしてテストが始まります。今日は3科目あり、それぞれ50分間です。最後まで諦めずに頑張りましょう。」

そういって早速、自習時間が始まった。それぞれが自分の席について勉強している。とはいえ自習時間といっても使い方は人それぞれだった。
教科書とにらめっこしている人、授業でのノートを見直している人、黙々と問題を解いている人、友達と一問一答している人、テストそっちのけで話し込んでいる人。それぞれだった。

そしてあっという間に自習時間が終わり、10分の休み時間に入った。

七瀬「たっくん、テストがんばろな!」

たつき「おう、頑張ろう。」

七瀬「それでな、テスト終わったら一つだけお願いがあんねん。」

たつき「お願い?」

七瀬「テスト終わったら、どこか遊びにいきたいねん。」

たつき「それもそうだな。玲香とあきらとか小百合に真夏、都合あうかな。」

七瀬「あ、違うねん。二人でいきたいねん。」

たつき「え?、」

このとき俺は、この前麻衣に言われた事を思い出した。

白麻「七瀬ちゃんにとってたっくんは好きな人だよ。」

たつき「・・・・・」

七瀬「たっくん?」

たつき「あ、悪い・・・」

七瀬「あかんかな?」

たつき「お、おう日程確認しとくよ。」

七瀬「うん♪、ありがと。」

そういってその後はテストが進み、あっという間に午前中が終わった。
テストの日は学校は午前中で終わるため午後は暇になる。

学校が終わり、帰りの準備をしているとき、

七瀬「たっくん、さっき言ったこと忘れんといてよ。」

たつき「おう、日程確認しとくよ。」

玲香「なぁちゃん、行くよ。」

七瀬「あ、今日は玲香と図書館で勉強するけどたっくんも行かへん?」

たつき「いや、俺は今日は帰るよ。またな。」

七瀬「うん、分かったよ。またね」

そういって俺は一人で帰った。あきらと小百合は午後は小百合の家で勉強するらしい。真夏は玲香と七瀬と一緒に勉強するため図書館に向かった。

俺は帰り道、七瀬に言われた二人で遊びに行きたいという願いをずっと考えていた。同時に頭の中には麻衣の言葉がループしていた。

たつき(七瀬は俺のこと好きなのか?いや、俺と七瀬は親友だ。それ以上でも以下でもない。今日、七瀬が言ったお願いもただ親友と遊びに行きたいだけかもしれない。そもそも彼女がいる俺が他の女子と二人で遊びに行ってもいいのか?)

そんなことを考えていると。俺は家の玄関のドアを開けていた。

ガチャッ

たつき「ただいま。」

深麻「おかえりなさい。まいやん来てるよ。」

たつき「おう。」

そういって俺は自分の部屋に向かい、部屋のドアを開けた。

ガチャッ

白麻「おかえり。」

麻衣はベッドの上で漫画を読んでいたようだが、俺に気づくと抱きついてきた。

たつき「ただいま。」

俺は今日は考えごとをしていたせいか、いつも以上に麻衣を強く抱きしめた。

白麻「どうしたの、たっくん?」

たつき「なぁ、麻衣。俺が麻衣以外の女子と二人っきりで遊びに行ったら嫌か?」

俺は麻衣を離してベッドに座った。

白麻「え、うーん。正直に言うと嫌だよ。」

たつき「そっか。」

白麻「女の子に誘われたの?」

たつき「お、おう。まぁな」

白麻「七瀬ちゃんかな?」

たつき「なんで分かったんだよ。」

白麻「女の勘!」

たつき「よく当たるみたいだなw」

白麻「その通り、それより七瀬ちゃんと遊びに行くの?」

たつき「行かないかな。二人っきりはマズイだろ。」

白麻「そっか。」

その後はいつも通り過ごして一日が終わった。

■筆者メッセージ
更新期間がとてもあいてしまいました。すいません。

そろそろ二章の題名にもあるように波乱の方に進んでいきます。
NSRD ( 2016/07/23(土) 20:13 )