1人目〜森田ひかる〜
ガラガラ
相談室にやってきたのは小柄で小さい小動物のように可愛い我らのセンターの1人。
ひかる「失礼します!」
友香「いらっしゃい!そこに座って。」
向かい合ってる机と椅子。まるで面談みたいだけど違うからね?
友香「どうしたの?」
ひかる「私って背が低いじゃないですか。大きくなりたいです!
高いところ届かないし!みんなに背が高い1年にバカにされるし!」
背を伸ばしたい。その気持ちはわからなくもない。私も健やしーちゃんにチビってよく言われるからw
友香「なるほどね〜。じゃあさ!逆に考えてみようよ!ひかるちゃんはさ、届かない時に大好きな侑斗に甘えることができるじゃん!」
ひかる「たしかにそうですね!」
ひかるちゃんは侑斗のこと大好き。昔から兄のように慕ってるみたい。
友香「私の身長でも使えるからwひかるちゃんは使い放題!もう羨ましいよ!」
ひかる「羨ましい……。初めて言われました!ありがとうございます!」
友香「いいえ〜♪」
こうしてひかるちゃんの悩みは解決した。
〜次の日〜
私はさっそく身長の低さを活かしてみることに!
・ファーストミッション
部活の黒板を消すときに肩車してもらおう!
ひかる「侑斗兄ちゃ〜ん!黒板の上の部分が届かな〜い!肩車するかお馬さんになって〜!」
侑斗「良いよ♪」
簡単に消しちゃった……。流石は土生さんと並ぶ高身長…。
ひかる「えー……肩車してほしかったのに…」
侑斗「危ないからダメだ。また今度な。そもそも肩車したら高すぎるだろ?w」
言われてみれば高すぎる。何で肩車を望んでしまったんだろw
まぁいいや!次!
・セカンドミッション
図書室で本を取ってもらおう!
これは定番!私は興味ない本に目を向けた。
侑斗「図書室にいるなんて珍しいな?」
由依「本読むんだね♪」
ゆいぽんさんもいる……。でも負けないもん!
ひかる「そうなんです!でも高くて届かないです……。」
侑斗「良いこと教えてやる。そこにミニ脚立があるぞ。ひかるみたいな子のためにな。」
優しいんだけど私が求めてるのと違う!なんか朝の黒板より酷くなった気がする!
ひかる「あ、ありがとう!失礼しまーす!」
由依「本は!?」
侑斗「今日なんか変なんだよなひかるのやつ。」
どうしよう……。一旦作戦会議!
〜帰り道〜
結局何も思い浮かばなくて切ない気持ちで帰ることになった。
ひかる「上手くいかないな〜。あっ、綺麗だな〜♪この小さいお花」
足元を見ながら歩いていたら小さく咲いているかわいいお花を発見した。
侑斗「何してるんだ?」
ひかる「あっ!兄ちゃん!見て見て!小さくてかわいいお花が咲いてたの♪」
侑斗「たしかに綺麗だな…。小さくて気づかなかった。なんかひかるみたいだ。小さくても一生懸命輝いて人の心を癒してる。」
ひかる「えっ!?そ、そんなこと……。」
いきなりそんな……
(///ω///)
でも嬉しいかも……。
侑斗「そんなことあるよ。俺だって何回もひかるの笑顔に癒されてるんだ。」
ひかる「そっか…私…自分で思ってるより輝けてるんだ!」
侑斗「あぁ。このお花みたいに一緒に頑張ろ!」
この小さいけど輝いてるお花のように私も輝いていたいな!
兄ちゃんのおかげで私は小さくてもいいと思えるようになった!