美彩さんに拉致された俺は割とすぐに戻ってきた。ん？30分ってすぐか？まあいい。


七瀬「海人くんおかえり〜！」
海人「練習はどんな感じですか？」
七瀬「無視かいwまぁ見ての通り絶好調やで！ちょっとトラブルあったけどw」


練習風景を見ているとダンスは既に2番まで完璧に覚えていた。そのスピードに驚きを隠せない。


海人「覚えるのが速いな…。こいつらの潜在能力半端ない。」
七瀬「やっぱり海人くんもそう思う？控えめに言って当時のななたちより凄いで！」


その後も俺が来ていることも気づかないくらい集中して練習し、いつのまにかダンスを最後まで通せるようになっていた。


七瀬「流石に休憩！1時間以上ぶっ通しはアカン！止めなかったななも悪いけど。」
友香「もうそんな時間？」
茜「気づかなかった…。あれ？海人じゃん！いつのまに帰ってきたの？」
海人「40分くらい前からいた。集中してるやつらに話しかけるのもあれだから見てた。」


みんな思ってたより疲れてないな。体力アップ成功したってことか。
そんなこと思っているとてちが目の前に飛び跳ねてくる。そしていつもの上目遣い…。正直この上目遣いは苦手だ。


てち「ねぇ、後で披露するからひっかり見てて！そのあとに意見聞かせて！」
海人「当たり前だ。そんなこと一々上目遣いで頼むな。」
てち「だって上目遣いに弱いでしょ？w」


こんなとこで余計なこと言うなっての💢
てちがそんなこと言うから案の定女子たちが上目遣いで話しかけてきやがった。


武元「せんぱぁ〜い❤」
原田「海人くぅ〜ん❤」
海人「理佐はこっちのチビを扱いてくれ。」
理佐「了解！」
原田「げっ…。逃げるよ！」
武元「はい！」


扱くという言葉を聞いた二人は外へ逃げていった。


海人「(´Д｀)ﾊｧ。全く。」
松平「先輩、そういえば休憩って何分までですか？」


先生に聞け！俺に聞くことじゃないだろ。


海人「ななさんどうします？」
七瀬「海人くんに任せるよ！」
海人「じゃあ20分しよう。みんな！休憩は残り15分！」
みんな「は〜い❤」
海人「返事ははい！」
みんな「は〜い❤」


ダメだこいつらw
絶対にやらないと思ってた理佐までやってるし。女子ってわけわからん。


休憩で身体は少し休まったかもしれないが精神は逆に少し疲れた気がする…w


〜休憩終了後〜

友香「それじゃ見ててね！」
海人「言われなくても。」


ダンスだけだが曲に合わせて披露した。まだまだズレてるが1時間でここまで覚えられるのは凄い。


コテっ…。

海人「あっ…。」

天ちゃんが躓いて盛大に転んでしまった。曲が止まってしまう。

天「私のせいでごめんなさい！」
海人「謝ることじゃない。誰だってミスはする。どっちにしてもこのあとてちがコケて止まってたさ。」
てち「ちょっと待って！流石に失礼すぎない？💢今のはおこだお〜(*`ω´*)」
海人「冗談だ…。落ち着け…。( ´° ³°`)ﾌﾟｯ」
てち「ガチでそう思ってたでしょ！このツンデレ野郎！💢」
海人「誰がツンデレだ！この甘えん坊野郎！」


いつもの俺たちのバカなやり取りを見て天ちゃんに少し笑顔が戻った。気がする。天ちゃんは楽しい雰囲気が好きみたいでしょーもない話をしたり見たりするだけなのに笑ってくれる。


てち「まぁでもいつ誰がミスしちゃうかなんてわからないよね。今回はたまたま天ちゃんだっただけでさ。次は本当に私がミスるかもしれない。」
海人「そうだな。」
てち「海人！💢」
原田「そうだよ♪次は理佐がコケるかもしれない！」
理佐「葵！💢」


葵が俺を盾にしようとしたので逆に盾にしてやったことで葵が理佐とてちのチョップを喰らうことになった。


原田「いった〜w」
てち「あっ、ごめん！w」
理佐「てち、ありがと！2倍くらいにしなきゃ反省しないからw」
原田「海人が来てからてちもドSになった気がするの気のせい？」


バカしてる俺たちの姿を見て天ちゃんが混ざってきた。


天「てちさんも理佐さんも私が守ります！」
理佐「元気になったみたいだね！その笑顔だよ！みんなも笑顔でやっていこ♪」
一年「はい！」


こういう笑顔ってなんかいい。そう思うように俺の笑顔が好きな人もいるのだろうか？


てち「俺の笑顔が好きな人もいるのだろうか？ってところかな？」
海人「ハァ…。てちには敵わないな。でもな、ここで言うな💢」
天「私は好きです！海人さんの笑顔！」
藤吉「私も好きです。」
海人「うるさい💢20分経ったからやるぞ！」


本当は残り5分もあったけどそのまま強引に再開した。

午後練が終わる頃には一人一人が大きく上達していた。


コテっ

ドン！


てち「いててw」
理佐「海人と葵があんなこと言うから本当にミスしたでしょ💢」


この2人はこのあとにガチでミスをした。