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三章 二人のセンター
女子ルート〜とにかく走れ〜
女子たちはグラウンドに集合していた。



七瀬「午前中は申し訳ないけどグラウンドで限界まで走ってもらうで〜。その分午後は楽やから!」
飛鳥「飛鳥ちゃんが鍛えてあげるからな!」
中田「飛鳥は妊婦さんなんだから大人しくしてなさい!」
飛鳥「はーい。」


先生たちのバカなやり取りなんか耳に入らないほどメンバーは不安になっていた。


ひかる「私たち大丈夫かな……。」
井上「私も心配になってきた。」
藤吉「何で男子の先輩たちはこんな鬼畜なトレーニングにしたんだろ。」
「はぁ………」


その目には絶望しか映っていない。2年はそれぞれ1年の元へ歩み寄る。


土生「みんな一緒だから大丈夫!」
友香「バカトリオも私たちのことを思ってやってくれたんだと思う!」
守屋「鬼であることに変わりはないけどねwみんなで乗り切るよ!」


「おーー!」


友香「それチャプチェの私がやるべきやつ……。まあいっか!」



落ち着いた雰囲気になると再び七瀬が話し始める。


七瀬「22人だと多いから8人、8人、6人に分けてやるでー!」
「はい!」


最初の8人である1-Aのメンバーと上村、尾関、織田がスタート地点へ。


七瀬「全力疾走だからね!」
飛鳥「よーいドン!」

バン!!

七瀬「いつのまに雷管奪ったん?まあええわw」


一斉に走り始めるが常に全力疾走なだけあって割とすぐにバテる。


ひかる「もう………無理………」
保乃「先輩たち……鬼……」
松田「午後……大丈夫かな……」
尾関「その言い方……だと……私達も……」
上村「鬼に……なっちゃう……」
織田「せめて男子でまとめて…」


虫の息のメンバーに他のメンバーがドリンクとタオルを持ってくる。


由依「おつかれさま!よくがんばったね!」
理佐「偉いよ!天ちゃんもお疲れ様!」
山崎「ありがとうございます。」


少しづつだが呼吸が落ち着いてくる。その間に1-Bと小池、由依、齋藤、菅井がスタート地点に。


友香「みんなに言っておくね。私たちもめっちゃ不安だからw」
由依「夜にみんなで侑斗たちを楽しく扱こう!」
「はい!」



バン!!


「キャッ!!」

突如雷管の音が鳴り響き、驚く一同。

飛鳥「ごめんw暴発した。痛っ!」
七瀬「飛鳥!まじめにやらないと太郎くんやななみんに言いつけるで💢」
飛鳥「ごめんなさい!それだけはやめて!あの二人怒ったら超怖いから…。それでは改めましてよーいドン!」


バン!


小池「ちょっと待って!準備できてへんよ!」
関「とにかく走り始めるしかないですよ!」
藤吉「行きましょう。」



第2グループも無事に?スタートした。

数分後

小池「ポム……あの世で待ってるね……。」
松平「お父さん……転勤の話のときにムリーサファリパークって言ってごめんね……。」
武元「井上……今まで楽しかったよ……。」
井上「いやいやw気持ちはわかりますけどみんな揃って縁起でもないこと言わないでください!w」


まずこちらの3人がダウンした。


更に数分後に新たに3人が脱落した。


齋藤「夏鈴ちゃん…ゆみちゃん…お疲れ様……。」
藤吉「はい……」
関「キツイですね……。」
織田「ふーちゃん、夏鈴ちゃん、おつかれ!はい!」
齋藤「オダナナ…復活早くない…?」
織田「そうかな?」


そんな話をしている間も残る2人は走っている。



友香「ゆいぽん無理しなくていいよ!辛そうだしリタイアしたら?」
由依「ゆっかーこそ!歳なんだから程々にしないと。」
友香「同い年でしょ!」
由依「現実だと歳上じゃんw」


なんか争いながらだけど。


七瀬「何で喧嘩しとんねん。」
中田「さぁw2人とも好きな人のために負けたくないんじゃない?」
七瀬「そういうことwてか男ども帰りが遅くない?」
中田「たしかに。なんだかんだで1時間くらいになるよね?」
七瀬「迎えに行ってくる!みんなのことかなりんに任せてもええ?」
中田「いいよ!」


こうして七瀬は男どもの元へ向かった。


〜数分後〜

残る2人は同時に倒れた。


理佐「2人ともアホなの?w」
ひかる「何で喧嘩してたんですか?」
天「凄かったです!」
齋藤「大丈夫?」


由依&友香(お願いだから今は話しかけないで…。)


みんなは雰囲気で察したのか声をかけなくなったw



そして残るメンバー
土生、原田、平手、守屋、渡辺、理佐
がスタート地点へ。


理佐「1位になって海人に褒めてもらおっかな〜。」
原田「理佐、心の声が漏れてるよw」
守屋「1位になって褒めてもらうのは私だから!」
理佐「じゃあ勝った方がデート!」
守屋「良いよ?」


そばにいるだけで二人の間に火花が散っているのが伝わってくる。土生とてちと渡辺は少し離れた。


てち「海人たちは全力でやれば褒めてくれるのにw」
土生「クレイジーガールズだねw」
渡辺「うん♪」
てち「さっきも思ったけどそもそも全力疾走で体力測ってるのにどうやって1番を決めるんだろ。」
土生「わかんないwとりあえず戻ろ!」



再び6人でスタート地点に立った瞬間に雷管が鳴り響いた。

バン!!

■筆者メッセージ
クラス分けを忘れてしまった方は1章の最後を見て思い出していただきたいです。
深見飛彩 ( 2022/07/17(日) 23:04 )