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一章 アイドルを目指すもの
変なやつ
その日の午後部活は部活体験会だった。


海人「いらっしゃい。」
土生「welcome to Aidorubu」
海人「いや、最後日本語になってる。」
土生「アイドル部って英語にしたら何になるの?」
海人「アイドルクラブだろ。」
土生「そっか!サンキュー!」


何だこいつ。


俺は土生瑞穂と一緒に受付をやっている。土生は変なこと言うから受付だけやっててほしいとのことだ。森田と田村は一応1年だから体験者として来ている。


土生「思ってたより来てる!」
海人「おまえたちの努力の結果だ。」
土生「そんなこと……ある!」
海人「そこはそんなことないって言うところだろ。土生って天然だな。」
土生「わからんw」


気にするだけ無駄か。メンバーが個性豊かすぎる。


海人「いらっしゃい。」
土生「ここにニックネーム書いてね!」
海人「ニックネームじゃなくてフルネーム!」


色々とあったが一応無事に終わった。


次の日(土曜日です。)
部室へ行くと8人の女の子がいた。


七瀬「この子たちが新しく入る新入部員だよ!じゃあさっそく自己紹介しよ!」

早くないか?突っ込むだけ無駄か。

井上「A組の井上梨名です。よろしくお願いします!」
関「関有美子です。あれ?よく見たらお兄ちゃん!?」
海人「俺は入学式のときから気づいてたけどな。」


この関有美子は福岡にいた頃の小学校時代の後輩だ。家も近くてよく遊んでいた。


関「こんなところで会えるなんて…」
海人「俺も予想外だ。これからよろしくな。」
関「よろしくお願いします!」


そのまま自己紹介をしていき、自分の番が回ってくるがこういう時なんて言えばいいのかわからない。
俺が最後だし、名前を言うだけだとつまらないだろう。


海人「・・・」
みんな「???」
七瀬「どうしたん?何でツンデレ発動してんの?w」
渡邉「こういうときになんて言えばいいのかわからないんでしょw」
小池「へぇ〜w最後だからおもろいこと言わなあかん!って思ってるんやなw」
海人「黙っとけ💢海人。水川海人。」

・・・

森田「今思いましたけど水に川に海ってw」
田村「どんだけ水が好きなん?w」
海人「名前をいじるとか幼稚園児か。」
田村「高1ですぅ〜!」
海人「知ってるわ💢精神年齢の話だ💢」


ちょっとうざいけど妹がいたらこんな感じなのか?それはそれで悪くはない。いや、悪いかも。


海人「今日はこれからウチに来るんだろ。さっさと準備しなよ。」
七瀬「そうやったw今から海人くんの家でパーティーするよ!」
小林「海人の店は高級料理店なんだよ!」
海人「高級中華料理店だ💢」


あれからすぐに準備ができてみんなで我が家に向かう。

齋藤「ねぇ、てちとどういう関係なの?」
海人「幼馴染。」
土生「てちは愛人?」
海人「はぁ!?」

愛人か。そんなこと考えたこともなかったがそうなのかもしれない。

上村「良いな〜!幼馴染との禁断の恋!」
武元「ツンデレなのにモテるんですねw」
海人「弄るのやめろ💢ツンデレじゃないし。ツンデレはあの3人だろ。」


俺が指を指した先には小林、渡邉、守屋がいる。


山崎「理佐さんになんてこと言うんですか!」
森田「先輩サイテーです!言いつけようw」
尾関「私も行くー!」
海人「おい!」

3人を止めようとするがここぞとばかりにみんなで連携してきた。無論3人とも反撃に来る。


小林「私たちがツンデレだって?💢」
渡邉「喧嘩を売ってるのかな?💢」
守屋「そんなこと言ってタダで済むと思わないでよね💢w」
海人「何する気だ?っておい!」


まさかの鞄のポケットに入ってるスマホを奪われた。


小林「うわっ!てちとのツーショットが沢山あるw」
原田「本当だ!てちも海人も幼くて可愛い〜!」
海人「返せ!」


人の思い出を。黒歴史ではないから問題はないが普通に恥ずかしい。


海人「あっ、ここだ。俺の家。」
菅井「ここって元々てちの家だった場所だよね?」
海人「らしいな。ここの1階で店をやってる。昼間は小林と渡邉理佐と尾関の母親と4人で。」
七瀬「それじゃお邪魔しようかw」
海人「邪魔すんなら帰って」
七瀬「じゃあ帰るわ!ってなんでやねん!って今の吉本新喜劇やんw」


ヤバい。お笑い好きなのバレたか…。周りは明らかにドン引きしている。


七瀬「そういうこと言うと思わんかったからwビックリしたわw」
海人「忘れてほしい。」



「邪魔すんなら帰って」
「じゃあ帰るわ!ってなんでやねん!」



ん?誰だ。撮って再生してる奴💢

松田「なんかおもしろそうなこと起きそうな気がして撮っておきました!」
井上「まつりナイス!w」
菅井「後でグループに送っといて!」
海人「送ったらガチで訴えるぞ💢」


当然みんなはそんな俺をスルーする。


松田「じゃあ見たい人は私に言ってください!順番にみせますので!」
海人「松田💢💢」


ふざけていると母さんがでてきた。最悪だ。


母「あら、楽しい声がすると思ったらwなあちゃんじゃない!本当になあちゃんが先生なのね〜!」
七瀬「私のこと知ってるんですか?」
母「もちろん!親子でファンやってますから!ね?」


余計なことを言うんじゃねぇ。


七瀬「へぇーwななのファンやったんやw(ˆ꒳ˆ)エヘヘ」
菅井「それで授業中先生のことガン見してたんだw」
渡辺「私もガン見してるの見た♪」
七瀬「ななのことそんな変な目で見てたん……。」
海人「見てへんわ💢」


エセ関西弁でてしまった…。


母「海人はおわら…」
海人「腹減った。食べよう。俺も手伝う。」
小林母「私達もいるから大丈夫!ね!」
渡邉母「うん!任せて!」
小林&渡邉「お母さん!?さっきの話本当だったの!?」


信じてなかったのか。何でそんなことで嘘つかなきゃいけないんだ。


母「いつもおぜもいるんだけど今日は休み!って今はお父さんも娘もおぜだからややこしいなw」
尾関「え?ウチって婿養子だったんですか?」
小林母「そうだよ。知らなかった?」
渡邉母「まぁあぁwとりあえずご飯食べよ!」


こうして我が家でパーティーすることになった。騒がしいのは苦手だ。俺はひとりで外に出た。

深見飛彩 ( 2022/06/11(土) 22:30 )