序章
最後の仲間
あれから数十分後
帰ってきたのは金村さんと宮田さんだけだった。

ダメだったのか?
いや、そんなことないはずだ!


金村「もう!何で先に帰っちゃうんですか!」
宮田「あのあと小阪さんが泣きながら走って帰っちゃったんですよ!先輩のバカ!」


初対面の人にバカ呼びされたのは生まれて初めてだ。
俺はただ……。


大我「俺は菜緒のことを信じてるだけだ……。俺は誰よりも菜緒の強さと優しさを知ってる!大丈夫!きっと今日中に来る!」
久美「すごい信頼関係だね!」
美玲「大ちゃんが言うなら間違い!」


大丈夫だ。絶対に来てくれる。
今の菜緒は俺と出会った頃の弱虫菜緒なんかじゃない!


ガラガラガラガラ


大我「ほら、来ただろ?」


そんな申し訳なさそうな顔して入ってくるなっての。


大我「最初は逃げても絶対に向き合いに来るって信じてた。」
菜緒「大さん……。ごめんなさい!私知らない人と話すのはまだ苦手だし……友達だってま… イテッ」


ショーもないこと言うやつにはデコピンするに限る。


大我「言われなくてもわかるさ。何年兄貴分やってきたと思ってんだ?」
菜緒「大さん……。」
大我「弱虫は無くなっても泣き虫は健在か?」
菜緒「最低!💢」


ドスッと鈍い音が……。
菜緒って小柄のくせにパワーあるんだよな……。

俺は腹を抱えながらその場に蹲った。


菜緒「ぷっw」
金村「小坂さんが笑った!」
大我「プッwおいwやめろww誰だか知らんが不意打ちでこちょこちょしてくんなw
ただでさえ腹が痛いのにw」
河田「先輩も笑ったwえへへっw」
濱岸「良い笑顔です!w」


こいつら💢
今のはさすがに恥ずかしかった。
許さない💢


ひなひよ「逃げろーーー!」
大我「逃げんな!」


二人が逃げるもんだから俺は追いかけた。なんなんだあの不思議ちゃんコンビは。初対面の先輩に向かって💢

俺は2人を追いかけた。


〜3人がいなくなってすぐの部室〜


よし!これで人数は揃った!まさか2日目でこんな人数が来るとは思ってもなかったな〜w


久美「よし!3人いないけど部長と副部長を決めるよ!部長は…」
美玲「久美でしょ?それで副部長は大ちゃん!」
久美「えっ!?私なの?遅刻魔だよ?」
美玲「関係ないよw久美の人柄の良さなら大丈夫!それに今も久美自ら仕切ってくれてたし!ね!」


すごい拍手……これはもう逃げられないね……。


久美「分かりました!部長やります!部長の仕事としてまず3人を連れ戻してくるのでちょっと待っててください!」
齊藤「違うでしょwそれは部長としてじゃなくてキャプテンとしてでしょw」
久美「キャプテンも私なの!?わ、わかったよ!とりあえず連れ戻してくるから!」


あれから数十分。全く帰ってくる気配がないw
絶対にどこかでサボってるw


彩花「大ちゃんからだ。スピーカーにするね!
もしもし?」
大我「もしもし?河田が体調崩しちゃったから帰るって伝えといて。俺久美の連絡先持ってないからwじゃなあ。」
ひなひよ「フフフw」


ブチ。
いやw絶対に嘘でしょw
2人とも後ろでめっちゃ笑ってたじゃんw


久美「この中に河田さんと近所の人いる?」
彩花「私近所だよーー!」
久美「見てきて!💢💢」
彩花「はーい。」
菜緒「あの……私も行かせてください。」
久美「OK!大我くんのことよろしくね!」


小坂さんがどんな人なのかは大体知ってるから信用できる。見た感じ1番の大我くんキラーだしw
頼んじゃおw
それにしても部長が遅刻魔で副部長がサボり魔ってどうなの?w


久美「よし!それじゃ大我くんたちのことは2人に任せた!」
?人「任されました!」
久美「あれ?増えてない?まいっかwとりあえず副部長は大我くんにやってもらうってことでいいかな?w」
「賛成!」「賛成です!」


よーし!明日からはみんなのためにも寝坊しないようにがんばるぞーー!
私は気合十分だった!


〜大我サイド〜


あのあと俺たちはあやや菜緒たちに説教されてみんなで学校へ向かったんだ。

何故かひなひよは説教されてない。


久美「おかえり。何か言い訳はある?」
大我「ない。サボってた。てか何だこの紙……。
・・・
部長が久美!?これからよろしくな!」
久美「うん!よろしく!大我副部長!」
大我「てっきり言い出しの俺が部長やるもんだと思ってたから意外だった。」


俺たちは握手を交わした。


なんかおかしい様な……
まあいいか。

今度こそみんなと離れ離れになりたくない。
その為にも頑張ろうと決意したんだ。




〜その日の帰り道〜


大我は寄り道しながら一人で家に向かっていた。


「大さん!」


馴染みのある声に反応して大我は声のする方へ走り出した。


大我「菜緒!と……金村さん?」
菜緒「紹介するね!お友達の金村美玖ちゃん!」
美玖「改めまして金村美玖です!
みなさん美玖を推すしかない!」
大我「良いなそれ。せっかくだから菜緒にもつけてやる。そうだな

大阪 小坂 日向坂 3本坂を全力で駆け上ります!
小坂菜緒で〜す❤」


バシッ!

すぐに頭を叩く癖直せってのw


美玖「でもいいんじゃない?菜緒はこれで行こうよ!」
菜緒「えっ?そう?ならこれで行こうかな……。大さんが考えてくれたんやし……。(// //)」
大我「それで金村さんの……」
金村「美玖でいいですよ!」


金村よ、君は笑顔でさりげなく言ってるけど男子にとって会った日にいきなり呼び捨てはハードルが高いんだ。

でもせっかくだし……


大我「えっと……美玖。」
美玖「はい!」
菜緒「(ー̀нー́)ムッ」
大我「んなことで拗ねるな。シュークリームでも食いに連れてってやるからさ。」
菜緒「行く!!」
美玖「私も行きます!てかチョロすぎない?w」


妹が2人に増えた気分だな。
ん?
妹で思い出したけど菜緒の実の兄はどこにいるんだ?
隣のクラスの転校生がそうなのか?


俺の中で1つ疑問が増えたがそんなこと考えてる暇なんかなかった。
ただ楽しくて嬉しかったんだ。

■筆者メッセージ
これからなおみくはセンター経験者ということもあり、2期の中だと1番出てくるかもです。
深見飛彩 ( 2023/02/08(水) 07:47 )