第5章
第104話

蒼に抱きついたまま無言の与田。

蒼「・・・何してんの与田。」
与田「・・・蒼君に抱きついとる。」
蒼「それは分かるけど、いろいろまずいからほら、離れて。」
与田「嫌や。」
蒼「なんで。」
与田「今日は蒼君と寝る。」
蒼「・・・与田、俺だって一応男なんだぞ?こんな風にされたら寝られないでしょ。」
与田「じゃあうちも寝ん。」
蒼「あのなぁ・・・。」

そこまで言うと与田はさらに蒼に抱きつく。

蒼「ちょ・・・与田、当たってるから。これ以上は」
与田「・・・本気やもん。」
蒼「え?」
与田「・・・うちは中学の頃から、ずっと蒼君のこと好いとったもん。なのに、蒼君は気づいてくれんかったと?」
蒼君「いや、そりゃよく絡んでくるなとは思ってたけど・・・正直好きってことまでは分かってなかった、ごめん。」
与田「蒼君は鈍感すぎると。・・・でも、そんなとこも好いとーよ?」
蒼「・・・ありがとう、嬉しいよ、与田。」
与田「・・・祐希って呼んでくれんの?」
蒼「・・・ありがと、祐希。」
与田「へへ。なんか、恥ずかしいっちゃ。」
蒼「そっちが呼べって言ったのに?」
与田「だって、蒼君に初めて名前で呼ばれたから・・・。」
蒼「照れてるんだ、可愛いな。」
与田「もう、からかわんとって。・・・なぁ蒼君、こっち向かんと?」


与田の腕を解いて蒼が体の向きを変えると、与田の顔がすぐそこにあった。何か言いたそうな表情をしている。

蒼「はい、こっち向いたよ。」
与田「うん・・・。」
蒼「祐希はこのあとどうしたいの?」
与田「もう、分かっとるくせに・・・。」

与田はそう言って蒼に抱きつく。蒼もそっと与田の背中に腕を回す。

蒼「祐希、緊張してる?」
与田「あ、当たり前やん。蒼君は緊張しとらんと?」
蒼「さぁ、どうかな?直接聞いてみれば?」

蒼は与田の顔を自分の胸に抱き寄せる。
与田の耳に蒼の心臓の音が響く。

与田「あんまり、緊張してない・・・?なんか、うちだけ舞い上がって恥ずかしいやん・・・。」
蒼「そんなことないけどなあ。ちゃんと聞いたの?」
与田「聞いたもん。・・・じゃあ、今からうちが蒼君のことドキドキさせる。」
蒼「どうやって?」
与田「・・・蒼君、目瞑って?」

蒼は与田に言われた通り目を瞑る。与田は蒼が目を瞑ったのを確認した後、ゆっくりと蒼の顔に近づき、そしてキスをした。

唇が離れ見つめ合う2人。

蒼「・・・祐希、顔真っ赤だよ?」
与田「い、言わんといて、恥ずかしいっちゃけん・・・。」
蒼「照れてる。・・・じゃあ今度は、祐希が目瞑って?」
与田「うん・・・んっ。」

今度は蒼からキスをする。触れるだけのキス。

唇が離れ、再び見つめ合う2人。
与田「蒼君・・・」
蒼「なに?」
与田「もっとしたい・・・。」
蒼「じゃあ、目瞑って?」
与田「ん・・・んっ。」

与田が目を瞑ると蒼は先程と同じようにキスをする。一度だけでなく、優しく触れるように何度も繰り返す。

次第に与田も興奮してきたのか、ゆっくりと口が開き舌を絡ませるようになった。

与田「んっ、・・・んっ。」

少しずつ声が漏れている与田。
蒼はゆっくりと与田の胸に手を伸ばす。

Tシャツ越しに胸を触ると、柔らかい感触と共にその大きさが蒼の手のひら全体に伝わってくる。

与田「んっ・・・あっ、待って・・・」

与田が一度蒼の手を止める。

蒼「あ、ごめん、嫌だった?」
与田「違う・・・ちょっと暑くて・・・」
蒼「じゃあ・・・脱がせてもいい?」

与田はコクリと頷き、両手を上に伸ばす。
蒼は与田のTシャツの裾を持ち上げそのまま脱がせた後、自分もTシャツを脱いだ。

与田の大きな胸が露わになる。よほど暑かったのか、少し汗ばんでいるようにも見える。
与田は蒼の視線に気づいたのか両手で胸を隠す。

与田「あ、あんま見んといて・・・恥ずかしいけん・・・。」
蒼「隠すの禁止、もっと見せて。」
与田「あっ、やっ・・・」

蒼は与田の手を払い、キスをしながら手からこぼれ落ちそうなほど成長した乳房をそっと包み込むように触る。

与田「んっ・・・あっ・・・。」
蒼「祐希、可愛いよ・・・。」
与田「ん・・・嬉しい・・・あっ」

必死に舌を絡める与田。蒼はふとキスを止め、与田の胸にゆっくりと舌先で触れる。

与田「んっ・・・あっ・・・」
蒼「祐希、まだ触れただけだよ?」
与田「だって・・・。あっ、蒼君・・・もっと・・・。」
蒼「じゃあ、もっとするね?」

蒼はそう言うと舌全体で与田の胸を舐める。
感度を上げるため、緩急をつけながら焦らすように舐め回す蒼。

与田「あっ、んっ・・・あっ」

与田の反応がだんだん大きくなる。

与田「あっ、んっ・・・気持ちいい・・・」
蒼「祐希の胸、凄い柔らかい。」
与田「蒼君の変態・・・あっ、んっ」

与田の胸先では、小さな果実がその時を待つかのようにぷっくりと膨らんでいる。

与田もそれを舐めて欲しいのか物欲しそうな目で蒼を見つめる。

蒼「どうしたの祐希、そんな見つめて。」
与田「もう・・・んっ、焦らさんといて・・・。・・・あっ。」
蒼「じゃあ、行くよ。」

そう言って蒼は与田の反り立った乳首を弾くように舐める。

与田「はぁっ!んっ、あっ・・・やっ、蒼君っ、気持ちいいっ・・・ダメっ」

余程気持ちいいのか、声が抑えられていない与田。

蒼「与田、声抑えて。」

手で口を抑える与田。それでも隙間から声が漏れ出している。

与田「んっ、んっ・・・あっ、あぁっ、ダメっ・・・蒼君・・・・・・んんっ!!」


その瞬間、与田の身体がビクビクと震えた。

Haru ( 2021/11/02(火) 22:33 )