第4章
第80話

思わず固まる2人。
はっとして慌てて近くにあったタオルで体を隠す与田と後ろを向く蒼。

蒼「わ、悪いそんなつもりは・・・。」
与田「う、うちもごめんいつもの癖で・・・。その・・・見た、よね?」
蒼「あ、えっと・・・うん・・・。」
与田「だよね・・・。」
蒼「ごめん、ちゃんとノックすれば良かった・・・。蓮加も出てきたからてっきり与田も出てきたものかと・・・。」
与田「蓮加が先に出て髪乾かしてたから・・・。」
蒼「本当油断してた。お、俺一旦出るから、終わったら呼んで?じゃあ・・・」

そう言って脱衣所を出ようとする蒼。
すると与田が後ろから抱きつく。硬直する蒼。
与田の胸の感触が服越しに伝わる。

蒼「えっと・・・与田?」
与田「・・・。」
蒼「あの、えっと・・・当たってるんだけど・・・。」
与田「知ってる・・・。」
蒼「いやあの・・・俺も一応男だからさ・・・ちょっと流石にやばい・・・。」
与田「う、うちは蒼君ならその・・・見られても良かよ?」

そう言っていっそう蒼に抱きつく与田。

蒼「何言ってんの・・・ダメに決まってるでしょ。」
与田「蒼君は、見たくないと?」
蒼「いやそりゃ男はみんなそういうの好きだけど・・・流石にまずいって。」
与田「蓮加の友達やから?それならうちは気にせんよ?」
蒼「いやそれもあるけどほら、そう言うのはちゃんと好きな人だけに見せるべきで・・・。」
与田「じゃあ問題なか。」
蒼「え?」
与田「うちが好きなんは、中学の時からずっと蒼君やもん・・・。」
蒼「・・・。」
与田「それでも、ダメ?」
蒼「そうだとしても、・今日はみんないるから。こんなとこ見られたら与田もヤバいでしょ?」
与田「うーん、確かに・・・。」
蒼「ほら、一旦離れて。で、服着てください。」

蒼がそう言うと与田はゆっくりと蒼から離れる。

蒼「じゃあ、また終わったら呼んで。」
与田「うん・・・。あ、蒼君・・・。」
蒼「なに?」
与田「あの・・・今度みんなおらん時はその・・・ちゃんと見てくれてかんまんけんね。」
蒼「・・・バカ言ってんじゃねーよ。」

そう言い残し蒼は脱衣所を後にする。

蒼「本当に高2かよ・・・。」
蒼がそう思うのも無理はない。それほど与田の身体は成長していた。

その後10分ほど経ち与田と入れ替わりで蒼が風呂に入る。

風呂を終えた7人は約束通り勉強を再開する。しばらくして梅澤が蒼の様子が変なことに気づく。

梅澤「あの、先輩大丈夫ですか?」
蒼「え、何が?」
梅澤「いや、なんか与田のことチラチラみてるから、なんか気になるのかなと・・・。」
蒼「い、いや何でもないよ。たださっきお風呂長かったからのぼせてないかなと思って心配してただけ。」
梅澤「あーなるほど。でも与田はいつも長いから心配しないで大丈夫だと思いますよ、ね、与田?」
与田「う、うん。うちは大丈夫です・・・。」
梅澤「ね?」
蒼「あぁ、そうみたいだね。」

何とか誤魔化せたようだと一安心する蒼。

その後1時間ほど勉強したところで23時になった。蒼と梅澤、久保以外の4人は既にウトウトしている。

梅澤「じゃあもう11時だし、そろそろ終わりにしましょうか。みんなもう眠たそうだし。」
蒼「そうだね、明日に響いてもだし、今日はここで終わりにしよっか。」
山下「あ〜疲れた〜〜。」
与田「私も〜。」

そう言って背伸びをする2人。大園さんは机に突っ伏している。

梅澤「ほら桃子〜、寝るよ〜。」
大園「ん〜、桃子ここでいい〜。」
梅澤「そんなとこで寝たら風邪ひくから。ほら、行くよ〜。」
大園「う〜ん・・・。」

目を擦りながら梅澤と2階に上がっていく大園。
今日はみなみが居ないため、蓮加の部屋と合わせて3人-3人で寝るらしい。

それぞれが部屋へ入るのを確認し、蒼も部屋へと入る。
が、先程の与田のこともあるのかなかなか寝付けずにいた。

蒼「・・・寝れない。」

ーコンコン。ー

部屋のドアがノックされる。
蒼がそっとドアを開けるとそこには梅澤が立っていた。

■筆者メッセージ

こんばんはHaruです。

先程仕事終わりにツアーファイナルの当落を確認したら、まさかの当選してました。

私自身ライブ参戦は2年前?の桜井玲香さんの卒業の日の東京ドーム以来なので本当に嬉しいです。

これを読んでいる方の中にも当たっている方がいたら嬉しいです。

以上、Haruでした。
Haru ( 2021/10/21(木) 20:36 )