第58話
決勝戦5分前。
蓮「お、多いな・・・。」
グラウンドの周りは応援に来た生徒で溢れかえっていた。
松村「みんなー!応援きたでー!」
生田「みんな頑張れー!」
秋元「ファイト〜!」
白石「私たちの分まで絶対勝って〜!」
結局白石たちは準決勝で負けてしまったらしく、いつものメンバーを引き連れて応援に来ていた。
秋元「ほら飛鳥も、なんか言いなよ!」
飛鳥「い、いいよ恥ずかしいし・・・。」
松村「もぅ、恥ずかしがり屋やなぁ!」
一方そのすぐ隣では蓮加や掛橋たちも応援に駆けつけていた。
蓮加「お兄ちゃーん!ファイト〜!」
大園「お兄さーん、頑張ってくださ〜い!」
与田「蒼君〜、頑張るっちゃ〜!」
梅澤「先輩ファイト〜!」
久保「頑張ってくださ〜い!」
山下「負けたらご褒美無しですよ〜!」
掛橋「あ、先輩いた!蒼せんぱーい!頑張ってくださーい!」
賀喜「先輩ファイトです!」
さくら「頑張ってくださーい!」
「あの人か〜、まゆたんが言ってた橘先輩って人は!話したことないけどめっちゃ良い人そう!せーらも応援しよーっと!」
田村「せんぱーい!応援きましたよー!頑張ってくださーい!」
蒼はそれぞれに手を振る。
蓮「蒼、これはかっこ悪いとこ見せらんねぇな。」
蒼「あぁ、絶対勝とう。」
「整列!」
審判の声がかかる。
「ただいまより、3年A組vs3年B組の決勝戦を行います!」
「「よろしくお願いします!」」
目の前の対戦相手とそれぞれ握手を交わす。
「やっぱり来たか。決勝は蒼たちとやると思ってたよ。」
蒼「やまと。久しぶりだな。」
やまと「クラス変わってからあんま会ってなかったからな。」
蒼「お互い良い試合にしよう。」
やまと「もちろん。体育祭の借りはここで返すよ。」
蒼「お手柔らかに。」
自陣に集まり円陣を組む。
蓮「遂に決勝だ。相手はサッカー部4人もいるし、めちゃくちゃ強い!でも俺たちもここまで来たんだ。ここで負けて良いやつはいないよな!?」
「「おう!!」」
蓮「じゃあ勝つしかない!勝って俺たちが一番ってことを証明してやろうぜ!」
「「おう!!」」
蓮「蒼、何か言うことあるか?」
蒼「そうだな・・・。みんな、絶対勝とう。最後まで諦めることなく。」
翔「そうだな。」
全員が頷く。
蓮「よし、行くぞ!設楽軍〜、ファイッ」
「「オーーーーッ!!!」」
それぞれがポジションにつく。
審判の生徒が確認をする。
「それでは決勝、前後半20分ハーフ開始します!」
ーピーッ!ー
グラウンドにホイッスルが鳴り響く。
こうして、運命の決勝戦がスタートした。