08
「先輩、僕ら3人いるんすから別れてやった方がよくないっすか?」
「そうよ。いくら東山でも調書くらいはまともに取れるわ」
テーブル上の荷物を片す東山の提案に戻って来た西尾も賛成の意を示した。
「ん〜〜西尾さん、ホントに出来ると思うの?」
「大丈夫でしょ。ね、東山」
「任せて下さいって。超選抜組っすよね!おっしゃ、燃えて来た〜!」
「へ〜。じゃ、頼むな」
一抹の不安を抱えながらも、椅子に座りやる気を漲らせている東山に任せてみる事にした。
そうこうしている内に、誰かが扉をノックした。
「どうぞ」
「失礼します…」
遠慮がちに扉が開き、また一人部屋に入って来た。
「ゆ、ゆ、ゆきりん!」
「は、はい」
突如、キリリとした仕事モードから叫び出した東山に彼女が驚きながらも返事をし、西尾は項垂れ、南は判っていたかの様に苦笑いを浮かべた。
「ごめん。やっぱり私もコレに付いとくわ」
「うん、よろしく」
三者三様の反応を示す中、南も調書を取るために部屋を後にした。