本編
第6話
飛鳥「ねぇ……付き合ってよ」
優暉は今日2度目のその言葉に耳を疑う。が、
優暉「付き合う…って、今日買い物行ったろ」
飛鳥「違う。そういうことじゃなくて」
飛鳥はひと息ついてから再び口を開く。

飛鳥「私と付き合ってほしい。交際って意味で」
優暉はたっぷり10秒は固まっていたが、やがて声を絞り出す。
優暉「俺は…3年前の…」
優暉の声は飛鳥の唇によって遮られた。やがて唇を離した飛鳥が言う。
飛鳥「優暉、過去じゃなくて今を見て。酷い言い方かもしれないけど未央奈はもう居ない。いつまでも自分を責めてたら、優暉が壊れちゃう。だから、ね?未央奈のことを忘れてなんて言わないし、言えない。私だって、未央奈が自殺したって聞いた時は驚いた。でも、受け入れなきゃいつまでも前に進めないから!優暉が何をしたって受け入れるから」
飛鳥が諭すように言う。それから2人はお互いに何も言わずにただ時間だけが過ぎていく。永遠とも思えるような時間の川に飲まれる。

飛鳥「ずっと好きだった」
流れをせき止める飛鳥の声。
飛鳥「でも、未央奈と両想いなのを知ってたから。邪魔なんかしたくなかった。未央奈は私に『私に何かあったら、優暉をよろしくね』って自殺する1週間前に言った。私が優暉を好きなのを分かった上で言ってた。だから、今の大学を選んだ。優暉がいるから。優暉のことが好きだから」
切々と語る飛鳥。優暉の頬には涙がひとすじの糸を引いていた。やがて優暉が口を開く。
優暉「飛鳥…。今まで気づいてあげられなくてごめん。そして、こんな俺のことを想ってくれて嬉しいよ。ありがとう。これからはちゃんと飛鳥が思っていることに気づいてあげられるようになるよ」
飛鳥「嘘じゃないよね?」
優暉「嘘は嫌いだから」
飛鳥「ありがとう優暉。これからもよろしくね?私だけの優暉くん?」

優暉は短く「あぁ」と応えて飛鳥を抱き締めた。月が中天にさしかかっていた。





未央奈の命日まであと10日ー。

■筆者メッセージ
どうもHikaです。第6話更新します。なんと…優暉と飛鳥ちゃんの交際がスタート…!!まぁ、見えてましたよね(笑)どんな感じになるんでしょうね?お楽しみに。

最後に意見や感想などのたくさんのコメントお待ちしております。前回の第5話で5拍手もいただきました!ありがとうございす!

それでは、この辺で失礼します。最後までお読みいただきありがとうございました!次回の第7話でお会いしましょう!
Hika ( 2017/10/17(火) 19:13 )