4章
08
夏のある朝、職員室で仕事をしていると佐々木校長がやってきた。

「おはようございます。昨日足立区の校長会に行ってまいりましたので、その報告です。」

校長の話に耳を傾けていた。

「最後に今日から駅前を見回りを行います。近年犯罪の低年齢化が進んでいます。警察によりますと駅前でドラックを売買していると言う話があります。今から15年前に、この足立区の中学校で男子生徒が覚醒剤を使って逮捕された事件がありました。生徒の安全のために先生方、お願いします。」

『はい!』

「今週は東小学校と松ヶ崎中学校の先生方と行います。小坂先生、宮田先生、高瀬先生、お願いします。」

「僕達ですか?」

「では先生方、今日もお願いします。あと小坂先生、校長室へ。」

「はい、分かりました。」

コンコン

「失礼します。」

「小坂先生、来週留学生が帰ってきますので、先生の2年3組に入れたいと思います。その生徒が今日いらっしゃるので、お願いします。」

「分かりました。失礼しました。」

準備をして教室へ向かう。

「はーい席に着け。号令。」

「起立、礼」

『おはようございます』

「はーい、おはよう。出欠をとります。」

出欠をとり、今日の予定を知らせた。

「今日はこんな感じです。号令。」

「起立、礼」

『ありがとうございました』

昼休みになった。保健室で宮田先生と高瀬先生とお昼を食べていた。

「今日観たいテレビあったのに〜」

「仕方ないですよ。」

「録画すればいいじゃないですか。」

「録画機能ないもん」

『小坂先生、来客が来ております。至急校長室へお越しください。』

「ちょっと行ってきます。」

校長室のドアを開けると、そこには校長と長い黒髪の女の子がいた。

「小坂先生、こちら2年の初めからアメリカに留学してた、影山優佳さんです。」

「影山優佳です。よろしくお願いします。」

「よろしくお願いします。担任の小坂です。」

「ではお座りをなって説明いたします。」

校長の説明が終わり、

「では、影山さんは来週から登校してください。」

「はい、分かりました。」

校長室を影山と出ると、

「あれ?影じゃん!」

「史帆〜、久しぶり!」

「いつ帰って来たの?」

「一昨日、日本に着いたの!」

「今日遊びに行こう!いっぱい連れて行きたい所があるんだ。」

「ごめん、今日はちょっと用事があって」

「じゃあ、明日!明日は土曜日だし部活もないし!」

「いいね!行こう行こう」

「じゃあ明日の10時に駅でね。おたけも京子も誘ってみるよ。」

「はい、そこまで。影山は寮に帰りなさい。」

「はい、史帆明日ね!」

「バイバーイ!」

影山は来客用玄関から帰っていった。
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ジェリー ( 2020/08/06(木) 20:26 )