1章
06
あの後愛萌とは2回やった。そのまま愛萌の部屋に泊まった。
次の日の朝、俺は料理の音で目覚めた。

「あっ、おはようございます。小坂先生」

「おはようございます、宮田先生」

いつの間にかいつもの呼び方に戻っていた。

「ご飯食べて行きます?」

「はい、お願いします。」

俺は昨日の服を着て、朝ご飯を待った。今日は平日なので学校がある。

「どうぞ」

朝ご飯が運ばれてきた。トーストに目玉焼きといった、the朝食といった感じだ。

「いただきます」

俺達は食べ始める。

「あっ、おいしいです。」

「へへっ、ありがとうございます。」

なんだか幸せだった。食べ終わると片付けをして自分の部屋に戻り、支度を始めた。支度が終わると俺は家を出た。宮田先生はまだのようだ。エレベーターに乗ろうとすると、誰かが乗っている。
潮だ。潮は俺を見ると

「おはようございます」

と声をかけてくれた。エレベーターに乗ると声をかけてくれた。

「この間はありがとうございました。」

「いえいえ、当然のことをしたまでだ。」

「先生っておいくつなんですか?」

「今年24になる。」

「へえ〜」

俺と潮は話しながら学校に行った。潮はすごくおしゃべりだということがわかった。

俺は潮と別れると職員室に向かった。準備をして教室に向かう。

教室に入り出欠を取ると話しをして1時間目の授業が始まる。

午前中の授業が終わり、昼休みになった。俺は食堂で昼ご飯を食べることにした。唐揚げ定食を注文し、席に着く。食べようとしたとき、

「お兄ちゃん〜」

と菜緒の声が聞こえた。菜緒の左右には女子生徒がいる。

「お兄ちゃん、2人はね友達の渡邊美穂ちゃんと金村美玖ちゃん。」

「ああ、渡邊ってこの間のシルエットの」

「先生、そのことは秘密です。」

「お兄ちゃん、いっしょに食べよ〜」

「うん、いいよ。渡邊と金村も座りなさい。」

「失礼します」

3人は席に着いた。

「菜緒はいいな〜、先生と兄弟だなんて。勉強教えてもらってるんでしょ?」

「うん、少しだけね」

そんな会話をしながら昼食を取った。午後の授業の準備をするため、職員室に戻った。しかしその最中に、

「あっ、授業のプリントを教室に置いたままだ」

俺はプリントを取りに教室に向かった。
教室に入ると誰かが黒板に落書きしたあとがある。似顔絵なのだがどこかで見たことのある顔だ。

「誰だ、黒板に落書きしたの?」

「はーい、私です」

加藤史帆だ。加藤はクラスのムードメーカーでみんなからかとしと呼ばれている。

「誰の絵だ、これは?」

「佐々木校長ですよ、先生」

言われてみれば校長に似ている。
俺は吹き出しそうになった。

「んんっ」

と咳払いが聞こえた。後ろを振り返ると校長がいた。

「加藤さん、これはどういうこと!ちょっと来なさい。小坂先生ももっとしっかりしてください。あと!この絵はすぐ消すように!」

校長はかとしを連れて出ていった。俺は黒板の絵を写真に収めてプリントを持って出て行った。
また笑いのネタがひとつ増えた。

ジェリー ( 2020/03/22(日) 02:33 )