第二話 幻獄四天王、動きます。
偽計!ナンパ釣り野伏せ
斥候の情報を元に、セルシアと黒うさぎはそれぞれ兵を引き連れて叶姉妹がやって来る野原の一本道の、両側にある草むらに潜んでいた。パーロンマスクは兵を持たない一匹狼のため、道の前方で敵を引きつける役である。

斥候は事前に聞いていた情報とは全く違う情報を持って帰った。
敵は女二人組ではなく、二人の女と欧米人と思しき金髪長身男性の三人組だというのだ。いずれもほとんど素っ裸に近い格好ということである。

「おいおい、戦でもするつもりか、兵まで連れて」
パーロンマスクはあきれたように言った。

「敵はひよこ餅を瞬殺してるんだぞ。おそらく不意討ちかなんかだとは思うが、用心にこしたことはない。それともあれか?ヒーロー物の悪役みたいに一人一人かかっていけってか?」
セルシアが応じる。
 
「そうは言わんが、大袈裟すぎる。結局、敵は欧米人一人なんだろ?」

「まあな、おそらく欧米で最強の喧嘩師が何かの間違いでここに転生してきたんだろう。お前の役目は、その欧米人と女二人を引き離すことだ。できれば一緒に殺したくはないからな」

「終わったら、おいしくいただかないとな!」
黒うさぎが笑いながら言った。
「この戦いの後の『論戦』で勝ったやつが女二人独占ということで」

「かわいそうに。お前にあたったら女ども、数十分後にはただの肉塊だな」
セルシアが爆笑した。

パーロンマスクは「引き離すったって、どうやりゃいいんだよ?」と口を尖らせた。
 
 
そして今、予想通り、一本道を女二人男一人がやって来る。黒うさぎは双眼鏡を覗いて、

「あやあ、あれはまさしく叶姉妹だな。どっからどう見ても叶姉妹だ」
と感心したように言った。ちんちんはすでに硬くなっていた。

反対側のセルシアも股間にテントを張りながら成り行きを眺めていた。
「パーロンの野郎、うまくやれよ〜(まあ、俺はどっちかってえとロリコンだが、こんなご馳走を目の前にして何もしないって手はないからな)」

一人パーロンマスクだけが作戦を前に緊張していた。



アメリカン・クルーソー ( 2023/10/11(水) 00:02 )