サイコロステーキぱいせんのように…
「俺の名は『ひよこ餅』。前世では最強の喧嘩師だった男よ。ここでは俺が法律だ。俺の言うことに従ってもらッ!?」
「オラア!!!」恭子の右フックがひよこ餅の顔面をとらえ、ひよこ餅はヒザをガクガクさせながら、立っているのがやっとの状態であった。
「えっ?えっ?」
ひよこ餅は何が起こったのかまだ把握しかねていた。
(まて、ちょっと待て!俺はまだ生きられるのに転生管理局にスカウトされて転生したスーパーエリートだぞ!その辺の雑魚の獄卒とはワケが違う。文字喧嘩でもリアルの喧嘩でも最強だった俺。しかも、転生にあたっては、文字喧嘩の『論力』を『武力』に振りかえてもらったんだぞ!?)
恭子はニヤニヤ笑いながらひよこ餅の出方をみていた。
「ちょっ…違うんです!僕はその、お二人に、あの…地獄をご案内しようと思いまして…」
口調は急に変わったが、ひよこ餅はまだ諦めたワケではなかった。恭子に必殺技「いかり豆」を叩き込むスキをうかがっていたのである。
(このアマ…乳がデカいからって偉そうにしやがって。顔は安いニューハーフのくせによう…)
「誰がニューハーフだコラァ!!」
恭子の正拳突きでひよこ餅の顔面は表と裏がクルッと逆転し、脳味噌がカリフラワー状に外に露出した。
「モガ#※★◐■◑※☆」
何かしら叫んだようであるが、いかんせん頭の内側に向かって叫んでいるので何を言っているかわからない。
これを見た美香は、おまんこをグショグショに濡らし、巨大なおっぱいの乳首は回転していた。
地獄は暴力への欲動を罰をもって禁止する場所であるのと同時に、暴力への欲動をどこよりも十全に満足させてくれる場所でもあるのだ。
美香は恭子に言った。
「ここからは、私に任せてもらえませんか?」
「ほーん」 恭子は、美香が獄卒の持ち物である大工道具のようなものに異常な興味を示していることに気付いた。
美香は木材を切る際の目印をつける「墨縄」に似た道具を取り出した。「墨縄」は墨の染みこんだ縄であり、これで木材に線をひく。
しかし、もちろん地獄の獄卒が持っている道具がそんな生易しいものであるはずがない。
それは「黒縄」、つまり焼けた黒金の縄なのである。
美香はこれでまず、カリフラワー状の頭の先からビクビク震えているペニスの尿道口まで、ひよこ餅の縦に焼けた線を入れた。
ひよこ餅は激しく振動するが、美香は意にも介さない。
横、横、縦、縦とテンポよく焼けた線を引いていく。
「美香さん、ひょっとしてあなた、『鬼滅の刃』のサイコロステーキぱいせんを再現しようとしてるの?」
「さすがお姉様。アニメを見た時からやりたくってやりたくって…」
線を引き終えた美香は、カリフラワー状のひよこ餅を立たせ、『華厳経』の文句を唱えると、
「デビルカッター!!」
と叫んで無数の三日月状の白い(空気でできた)刃物をひよこ餅に向かって飛ばした。
当然、ひよこ餅はサイコロ先輩同様、いくつもの四角い肉の断片となって地面を転がっていった。
血まみれで地面に横たわるグッドルッキングガイは、一連の流れを見て泣いていた。
「ああ〜」とあらぬ声をあげるばかりである。
美香はというと、今度は乳輪全体をゆっくり回転させていた。その中心で美香の乳首が高速回転していた。