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学校とは社会の縮図である。偉い誰かがそんなことを言った。
ほとんどの人間は普通の学校生活を過ごす。
だがいわゆる人気者と呼ばれる人たちは、明らかに世間から受ける扱いが違う。
彼らは学校を出た後も、社会の成功者として
生きていくことが出来る選ばれた人物であろう。
容姿が整っているもの、喋りが達者なもの。
彼らは瞬く間にヒエラルキーの頂点に立った。
三十名近くいるクラスの中で、絶対的な存在が二人いた。
木村太輔と中井りかである。
木村は容姿端麗でありながら、スポーツも万能、成績も優秀。
また困っている人を放っておくことが出来なく、心が透き通った青年で
全てにおいて完璧だと周りから称されていた。
中井は容姿の良さから、周りから常にちやほやされ、自らのことを『姫』と名乗り
女王様気取りのわがまま放題だった。