7話
保健室の扉が乱暴に開けられた。
「ハァ、ハァ、せ、先生!」
「一体どうした?」
保険医真白輝は零斗と零斗が抱きかかえている優子を見た。真白は零斗が昔から世話になっている兄のような存在で、昔は何かとやんちゃなことばかりしていたが現在は更生して保険医を勤めている。
「先生。優子がひどい熱で」
「それじゃあ保健室にいてもしょうがない」
「じゃあ……「優子ちゃんを背負って帰れ」
ずれたメガネを直して言った。確かに保健室にいてもしょうがないだろうしどうすることもできない。保険医としての適切な判断だだろう。
「分かった」
零斗も妥当な判断だと思った
零斗は優子に負荷をかけないようゆっくりと外に出た。
が、真白がデスクに座って一息つこうとした時また扉が開けら零斗が入ってきた。
「なんだよ?」
「車で送ってくれませんか」
真白はコントで見るような派手なこけ方をした。
「しかたねえな」
立ち上がって昇降口前に車を回した。
「ゆっくりと乗せてやれよな」
「分かった」
零斗はまるで貴重品を扱うかのように優しく乗せた。
「よし、行くか」
零斗達は優子の家に向かった。
家に着くと零斗はまず優子を二階に運び真白に言われたとおりのモノを買い揃えた。
看病しているとインターホンが鳴った。
零斗は足早に玄関に向かった。扉を開けると小さい女性が二人いた。
「はい」
「あ、あの!優子は大丈夫なの!?」
「大丈夫だ。ていうか二人とも誰?」
「高橋みなみ。同級生だよ。よろしくね」
「ウチはあんたと同じクラスやで。山本彩よろしく」
「よろしく。まあ入れ」
ここはあんたの家じゃないだろとみなみは思った。