第三章
第四十二話
その日、藪下の手術は成功したと金子から話があった。しかしまだ意識は取り戻していないので安心はできないという。

「とりあえずみんな今日は帰ろう。疲れてるだろ?」

メンバーは気を張っていた分やはり疲れているようだった。

「明日仕事の子もおるし、とりあえず解散しよ。柊の事は心配やけどうちらはうちらができることしよ!」

山本がメンバーに喝を入れる。

(やっぱキャプテンだな。しっかりしてる。)

「まーた彩ちゃんばっかり見てー」

横を見ると頬を膨らませて怒っている渡辺がいた。

「なんだよ…別にいいだろ…」

「あかん。だって霊大君はうちのやもん。」

「だからお前のじゃないっての…」

「どうせしっかりしてるなぁとか思ってたんやろ?」

(こいつはほんとに心の中見えてるんじゃないか?)

霊大は渡辺が少し怖かった。

「まぁええわ。ほな帰ろか。またなー。」

「お疲れ。」

こうして事件のあった1日目は終わった。


翌日・・・

劇場に来て仕事の確認をしていると金子が慌ててきた。

「た、大変や!霊大君!」

「どうしたんだよそんな慌てて。」

「今電話があってな…藪下が死んだって…」

「なんだと!?手術は成功しただろ?」

「それが病院のベッドの上が血だらけで見たら藪下が撃たれとったんや…」

「バカな…入院してることも病院も俺たちしか知らないはずだぞ!」

(ってことはもうすでにこのグループの中にスパイがいるのか…)

考えていると金子が話を続けた。

「その電話の後にもう一本かかってきてな。それは声が変えられててそしたらそいつが山本を誘拐したとか言うんや!」

「ほんとなのか!?」

「間違いないねん。写真も送られてきた。」

金子の携帯にはロープで縛られ、口にガムテープを貼っている山本が写っていた。

「そいつらが15分後に電話するって言うてたんやけど…」

「あと少しだな。待つか…」


15分後…

霊大の携帯が鳴った。

「もしもし…」

『もしもし。』

相手は声を変えている。

「お前は誰だ?」

『我々はKEESの傘下"Xチーム"だ。 私の他には3人だけしかいないがな。』

「そうか。それで何の用だ?」

『写真は見てくれたかい?』

「あぁ。山本はどこだ?」

『今は我々といるよ。人質だからな。』

「人質だと…?」

『今から12時間以内にこの場所を見つけなかったらこいつは殺す。』

「ふざけんな! 舐めてんのか!?」

『我々はいたって普通だ。まぁ検討を祈るよ。』

そういって電話が切れた。


「くそっ!! なんか手がかりはないのかよ!」

「落ち着くんや。ここでかっとなったら相手の思う壺や。」

「そうだな…悪い…」

「いやいや。とりあえず彩を探しに行こう!」

「なんや楽しそうやん!」

そこに渡辺も現れた

■筆者メッセージ
眠くて文がおかしいかもしれません…

最近はみなさんの作品が面白いので色々と見て勉強しています!

BASARA ( 2014/01/07(火) 15:31 )