第1章〜それは夏の仕業〜
04
気がつくと井上が顔を覗き込んでいた。僕は苦い顔をしていたらしい。


「うん。大丈夫だよ。」


僕だって井上の気持ちには気付いている。

さりげない優しさや可愛さのある女の子に惹かれないはずがない。

クラスに井上を狙っている男子を何人も知っている。


そいつらが告白するたびに井上は
「好きな人がいます。だからごめんなさい。」ときっぱり断っているみたいだ。


全ては僕はかき乱している。
もちろん、悪い意味で。


いつか決着をつけよう。
そう思いながらあの日を迎えた。

■筆者メッセージ
連続更新です。ふと思いついた時に書くので気まぐれですいません。質問なども送ってくれて大丈夫ですよ。
ザウバー ( 2019/03/04(月) 22:41 )