8話
彩「みるきー、何かええ策無い?・・・って、みるきーはどこ?」
由紀「そういえば、さっきからいなかったような」
菜々「トイレとちゃう?」
生徒会室から出た由紀達が、先程作戦会議をしていた教室に戻るが、美優紀の姿が消えていた。
美優紀「なぁ、ヘタレで有名な指原さんがそないなこと、やるわけ無いやん。そんなウソ言うてまで、マシュマロ研究会認めたくないん?」
和哉「また来たんだ」
由紀達が探している美優紀は気付かれないよう生徒会室に戻っていた。
美優紀「来るに決まってるやんな〜。それより何でマシュマロ研究会認めたくないん?」
和哉「学園の腹黒ツートップがいる同好会なんか認めたくないな」
美優紀「腹黒ツートップ?誰のことやろな?あ〜、柏木さんのことやな〜。もう一人は誰やろな?彩?」
由紀の名前を先に挙げ、もう一人は彩の名前を挙げ、美優紀は笑顔で惚ける。
和哉「もう一人は俺の目の前にいるんだけどな」
美優紀「どこどこ?ウチら以外に誰かいてるん?もしかして腹黒なお化けがいてるん?そんなん恐いわ〜」
あくまでも惚け続ける美優紀に、和哉は多少イラッとしている。
和哉「その本人が俺の目の前にいるだろ」
美優紀が惚けないよう、目の前に立ち、肩を掴む。
美優紀「そんなにウチとキスしたかったん?しゃーないな〜みんなには内緒な〜」
和哉に肩を掴まれると、美優紀は上目遣いで和哉を見たあと、目を閉じ、キスを待つ態勢になる。美優紀に嵌められた、そう感じた和哉は忌々しそうに美優紀を見たあと、自身の席に着く。
和哉「マシュマロ研究会は何があっても認めない。わかったら帰れ!」
美優紀の思い通りに動かされたことにムカついた和哉は、まるで野良犬を追い払うように手を振り、美優紀に生徒会室から出ていくよう促す。