4話
彩「で、作戦やけど・・・どうする?」
由紀「それは・・・邪魔されないように岡田君が一人の時を狙わないと」
美優紀「それはみんな分かってるから。いつ、どうやって一人にするか考えんと。スケジュール分からんと、作戦立てられへん」
生徒会室から逃げた由紀達は空き教室で作戦会議を始める。勿論、それには生徒会のスケジュール・個人の予定等を調べることが重要だが、どうやって生徒会全員分のスケジュールを調べるかを考えていた。
由紀「一人だけスケジュール調べてくれそうな人いるかも」
彩「それやったら、ウチも一人だけ思い付いた」
美優紀「でも・・・関わりたく無いやんな」
せっかく、一人だけ思い付いても、関わりたく無い人物だけに由紀達は溜め息を吐く。
菜々「誰なん、誰なん?ウチにも教えて〜や」
菜々一人だけ、その人物を思い付かず、由紀達に尋ねるが、誰も菜々に教えない。
菜々「ウチだけ仲間外れやなんてズルい!教えて〜や」
彩「山田、うるさい!教えるから黙ってくれん?」
菜々「黙ってるから教えて」
彩「新聞部部長の古川さんや」
愛李の名前が出ると、納得したのか、菜々は作戦会議には加わらず、黙って校門がある方向を眺めていた。
菜々「あ、なぁなぁ」
彩「山田、うるさい!黙ってろって言うたやんな!」
菜々「でも・・・」
彩「黙らんとシバくで!」
外を見ていた菜々が何かを見つけ教えようとするが、彩に一喝され、静かにする。何もアイデアが浮かばないため、三人は頭を抱える。
由紀「山田さん、何か思い付いたことある?」
彩「山田に聞くだけ無駄やと思うで」
美優紀「そうそう、ななたんはおばたんでおばかたんやもんな〜」
何もアイデアが浮かばないため、由紀が菜々に何か思い付いたか聞くと、彩と美優紀が貶すが、菜々は得意気な表情を見せる。
菜々「何も考えんと、生徒会室に行けばええやん」
彩「はぁ?さっき、それで失敗したん忘れたん?ホンマに山田はアホやな!」
菜々のアイデアを聞いて彩は更に貶し、由紀と美優紀は呆れたように溜め息を吐く。
菜々「それやったら、ウチ一人で生徒会室に行こかな。ペタンコなマシュマロはもう居てへんし」
もう玲奈達がいないと聞いて驚きのあまり由紀は大きく目を見開く。
彩「それはいつや?」
菜々「えーと、五分位前やったかな」
彩「何で早よ言わんのや、ボケ。ホンマに山田はグズやな」
菜々「黙れ言うたん彩やんか〜。」
菜々に怒りをぶつけた後、彩は立ち上がり入り口へと向かう。
美優紀「ななたん、もう少しお利口さんにならんとアカンな〜」
由紀「そういうことはもっと早く言ってくださいね。さぁ、行きましょう」
由紀と美優紀からも悪者扱いされ、菜々は頬を膨らませ、拗ねながら由紀達に付いていく。