2話
保養所に着いてからも、二人は和哉の動きを阻害するように、抱き付く。さすがに二人を邪魔に感じた和哉が離れるように言うと
麻友・由依「松井さんがいないから、チャンスなんです」
二人は声を揃えて、玲奈がいないからと、大声を出す。玲奈がいないだけでこんなことになるとはと、和哉は苦笑いするが、麻友達からすると、和哉が玲奈を傍に置きすぎとしか思っていない。
玲奈がいない今が、和哉にアピールする最大のチャンスと言えた。その結果、麻友と由依は鬱陶しい程、和哉に抱き付く。
麻友「ご主人様、今日は私とずっと一緒にいてくれますよね?」
由依「渡辺さん、何言うてん。ご主人様、ウチと一緒にいてくれますよね?」
麻友と由依、二人は必死にアピール。その必死さに和哉は妥協案を提示する。
和哉「今日は三人でいればいいだろ?」
この妥協案でも、麻友と由依の間に火花が飛び散る。
由依「渡辺さんは、ウチとご主人様が愛し合うの、部屋の隅っこで見とってくれる」
麻友「何言ってるんですか。横山さんこそ、私がご主人様に中出しされてるのを一人Hしながら見ててください」
玲奈がいれば、和哉を独占するため、こんな争いは起きないが、今はいない。朝から続く争いに厭きた和哉は、二人に気付かれないように部屋から出ていこうとする。
由依「あれ?ご主人様どこに行こうとしてはるんですか?」
麻友「ご主人様、まさか逃げようとしてました?」
気付かれないはずだったが、僅かな物音を起ててしまい、二人に気付かれる。
和哉「飯の準備」
麻友「じゃあ、お手伝いします」
由依「何言うてん?ご主人様のお手伝いするのは、ウチや」
和哉が夕飯を作ると言うと、張り合いながら、麻友と由依が手伝いをしたがる。刃物がある厨房で争われたら危ないと判断した和哉は、二人に提案する。