鬼畜な生徒会長の一年


























小説トップ
18章 島崎遥香リベンジ編
1話
遥香「お兄ちゃん、勉強教えて」

 放課後、生徒会室に向かう和哉の背後に現れ、勉強を教えてほしいと頼みに来た。野球部の部費を奪うため、他の部活の生徒がテスト勉強を頑張り、和哉と約束した90位以内に入れないかもしれないと、遥香は考え、和哉に教わろうとする。

和哉「今からか?」

遥香「うん」

 これから生徒会室で、玲奈とSEXするつもりだった和哉は、断ろうとしたが、遥香の困り顔を見て、軽く溜め息を吐いたあと、了承する。

遥香「お兄ちゃん、早く行こ〜」

 遥香に引っ張られ、和哉は生徒会室に向かう。

玲奈「遅いで・・・ぱるる?」

 生徒会室の扉が開き、待ち人である和哉が姿を見せる、そう思った玲奈だったが、実際に姿を見せたのは遥香。メロンパン研究会の解散以降、疎遠になっていた遥香が、生徒会室に現れたことに、玲奈は疑問を感じる。

遥香「お兄ちゃん、入ろ」

 玲奈がいることを知った遥香は、一度扉を閉め、和哉の腕に抱き付くと、再度生徒会室に入る。遥香と共に和哉が入ってくると、和哉と遥香の関係を疑い、玲奈は表情には出さなかったが、拗ねてしまう。

玲奈「ぱるる、生徒会室に何の用?」

遥香「ここでお兄ちゃんに勉強を教えてもらうんです」

玲奈「なんだ、そうなんだ・・・・・・・・・お兄ちゃん?」

 和哉が遥香に勉強を教える、それを聞き、安心した玲奈。だが、ワンテンポ遅れて、遥香の『お兄ちゃん』発言に気が付く。

和哉「俺と松井さんがデートしてたって、言いふらすって脅されてな」

玲奈「会長は・・・私とデートしたって言われたく無いですか?」

和哉「捏造記事を書くヤツがいるからな」

玲奈「あっ・・・」

 和哉は玲奈とデートしたことを、誰にも知られたくないのかと、思っていたが、その原因が分かり、玲奈は笑顔を見せる。

遥香「お兄ちゃん、早く」

 これ以上和哉と玲奈が親しくしているところを見たくなかったのか、遥香は勉強をしようとする。家では教科書を開くことすらしないのに。

和哉「分かった。松井さんまた明日」

 嬉しそうな笑顔を見せる遥香を後目に、玲奈は生徒会室から出ていく。

遥香「お兄ちゃん、テストが終わるまで毎日教えてね」

 翌日以降で、玲奈とSEXするつもりだった和哉の目論見は崩れ、この二人きりの勉強会は、テストが終わるまで続けられた。

COM ( 2016/03/17(木) 00:00 )