2話
咲子「玲奈ちゃん、あけましておめでとう」
玲奈「松井先・・・咲子お姉ちゃん、あけましておめでとうございます」
訪ねてきたのは、秋葉学園の音楽教師で、玲奈の従姉の松井咲子と
謙二「松井、あけましておめでとう」
玲奈「北川先生、あけましておめでとうございます」
玲奈の担任で、体育教師の北川謙二。従姉である咲子が現れたのは、玲奈も分かるのだが、何故謙二まで一緒に現れたのかは、理解できなかった。
咲子「叔父さんは?」
玲奈「お父さん達はお祖父ちゃんの家に。明後日帰ってきます」
咲子「そっか〜、入れ違いになっちゃったんだ」
用事が合ったのは、玲奈の両親に。謙二と二人でということで、玲奈は笑顔を見せる。
玲奈「もしかして・・・北川先生と?」
咲子「そう、春にでも・・・って、考えてるの」
玲奈「咲子お姉ちゃん、おめでとうございます」
咲子と謙二が結婚と分かり、玲奈は自分のことのように喜び、咲子に抱き付く。
咲子「それで叔父さんにも紹介したかったんだけど・・・」
玲奈「お父さんと北川先生って、会ったことあるから、紹介しなくても・・・」
咲子「そっか、謙二さん、玲奈ちゃんの担任だったよね」
咲子の目的は、謙二を叔父である玲奈の両親に紹介することに気付くと、何故か納得したように頷いていた。仲良さそうにする玲奈と咲子だが、謙二は何かを気にしているようだった。
咲子「謙二さん、どうしたの?」
謙二「松井、この靴は誰のだ?」
玲奈「それは・・・ですね・・・・・・」
謙二が和哉の靴に気付き、玲奈に問うが、玲奈は答えに困る。
和哉「それは俺のですよ」
謙二「岡田?何でここに?」
玲奈が答えに困ると、和哉が玲奈の部屋から姿を見せる。
和哉「彼女の家にいるのって、おかしいですか?」
謙二「こんな時間に、ご両親が不在の松井の家にいること自体、非常識だろ」
和哉と謙二があーだ、こーだと言い争っている頃、和哉に『彼女』と言われた玲奈は嬉しそうにする。尤も、由依や麻友・由紀の家で同じ様な状況になっても同じ様に『彼女』と言うだろうが。
咲子「やっぱり、二人が付き合ってるって噂は本当だったんだね」
玲奈「うん」
険悪な二人とは対照的に、玲奈と咲子は笑顔を見せる。
謙二「咲子さん、岡田が帰るまで、ここにいさせてもらいましょう」
咲子「付き合ってるってことだし、良いと思いますよ。岡田君は真面目な生徒会長なんですから」
咲子と謙二の意見は対極だったが、謙二が強引に咲子を説得し、和哉が帰るまで、居座ることになる。