鬼畜な生徒会長の一年


























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10章 三銃士 西野未姫編
2話
 ファミレスに入り、席に着くと、すぐに注文する。

和哉「それで、何で彼氏の振りしないといけないか話してくれる?」

未姫「この前、偶然小学校の時のクラスメイトに会って・・・」

和哉「それで彼氏に会わせるって言ったんだ?」

未姫「はい・・・」

 未姫の性格を知ってる和哉はそれで納得するが、未姫の表情は少し暗い。

和哉「彼氏の振りはしても良いけど、何でそんなことに?」

未姫「その子まあまあ格好いい彼氏と一緒で・・・自慢してバカにしてくるからムカついて・・・」

 その場の勢い、若しくは、その子に対する対抗心。

和哉「それでいつ?」

未姫「えーっと・・・明日です。もしかして無理ですか?」

和哉「空いてるけど、話し合わせた方がよくない?」

未姫「あ、そうですね」

 和哉と未姫が食事しながら打ち合わせをしていると

真子「未姫、羨ましい!お兄さんと二人きりでランチなんて、奈々もそう思うよね?」

奈々「私は、殆ど毎日お兄ちゃんと二人きりで食べてるけど」

真子「と・・・とにかく、未姫にはあとで話聞かないとね」

 奈々と真子は少し離れた席で和哉達を観察している。

真子「あー未姫、お兄さんにあーんしてもらってる」

奈々「お兄ちゃん、私にもしてくれたこと無いのに!」

 食べさせてもらってる未姫を見て、奈々と真子は不機嫌になる。

未姫「あのお兄さん、自分で食べられますよ」

和哉「彼氏の振りならこれくらいやらないと。明日、ボロがでるよ」

未姫「そういうことなら・・・隣に行きますね」

 未姫は和哉に食べさせてもらうことが満更でもなく、幸せそうに食べている。奈々と真子はそれを見て、更に不機嫌になっていく。

和哉「じゃあ帰ろうか」

 食べ終わると、和哉と未姫は会計を済ませ、ファミレスから出る。一方、奈々と真子は

奈々「真子早く!お兄ちゃん行っちゃう」

真子「待って、もう少しだから」

 和哉達のことを気にしすぎて殆ど食べていなかった真子は急いで食べるが

奈々「真子、遅い!お兄ちゃんもう行っちゃったよ!」

 和哉を見失った奈々達は、諦めて大人しく帰っていく。

COM ( 2015/12/22(火) 18:43 )