22話
朝食から二時間経つと、由依達の体調も回復。クリスマスイブということもあり、クリスマスパーティーの準備を始める。
由紀「何かお手伝いすることありますか?」
優子「お願いだからこっちに来ないで!」
朝の惨劇は相当強烈だったのか、料理を作っている優子は由紀が調理場に入ることを徹底的に断る。
由紀「えー、何でですか?」
優子「ここは大丈夫だから、飾り付けを手伝って」
由紀「は〜い」
誰かに手伝ってもらいたいと思っている優子は、由紀を調理場から追い出し、諦めながら調理していく。
調理場を追い出された由紀は、麻友達がいるロビーに行く。
由紀「まゆゆ、何してるの?」
麻友「飾りを作ってるの。ほら、暇ならゆきりんも手伝って」
由紀は麻友と一緒に折り紙で飾りを作っていく。一緒にいた敦子は、麻友と由紀に気付かれないようその場から離れ、優子を手伝うために調理場へ行く。
玲奈と由依は、クリスマスパーティーの会場となる広間の掃除をしている。
由依「なぁ、夕べはどこにいてたん?朝ごはんできたって呼びにいってもおらんかったけど」
玲奈「えっと・・・それは・・・その・・・」
由依「まさか・・・会長の部屋にいてたんやないよな?・・・やっぱりそうなんや」
玲奈の表情を読み取り、推測する由依。その表情に僅かながら怒りを帯びている。
由依「今日はウチが会長と一緒に寝てもええよな?」
玲奈「えっ・・・それは・・・ダメ」
由依が怒っていることをわかっていながら、由依が和哉と一緒に寝ることを嫌がる玲奈。
由依「会長を独り占めなんて狡ない?」
玲奈「その・・・会長と・・・約束したから・・・」
昨日、男湯で『クリスマスは一緒にいよう』と言われ、それを楽しみにしていた。
由依「絶対狡いですって!」
由依の迫力に気圧された玲奈は
玲奈「じゃあ三人で・・・」
妥協案を提示。その提案に由依の怒りは僅かに治まる。
玲奈「嫌なら私が会長と二人きりに・・・」
由依「嫌やない、嫌やない。会長とクリスマス過ごせるなら、それでええかも」
由依は玲奈の妥協案を入れ、共に和哉と過ごすことを決める。
和哉「俺はコスプレとかしないからな」
麻里子「せっかくのクリスマスパーティーなんだからいいでしょ?」
和哉「コスプレはお前らだけしろよ」
麻里子「つまんないの!それよりトナカイは誰が良いと思う?」
ミニスカサンタの衣装は6着、露出の多いトナカイの衣装が1着。誰がミニスカサンタの衣装を着ても似合うと思いながらも、誰にトナカイをやらせるかと言われても、和哉は答えられなかった。
麻里子「これを使いたいのよ。ホントは合コンでお持ち帰りした男の子に使うつもりだったから」
鞭を持ち、不敵な笑みを麻里子は見せ、和哉はその意図を理解する。
和哉「Mの由依か由紀が良いんじゃないか?」
麻里子「そうね、あの胸ムカつくし、朝の仕返ししないとね」
由紀がトナカイのコスプレをすることに決まった。