21話
ファミレスでの食事を終わらせた和哉達が宿舎に戻ると、怒る優子が仁王立ちで待っていた。
優子「せっかく作ったのに、食べてくれないなんてさ〜。あ〜ぁ明日の朝ごはん作るの面倒だなぁ〜。ってことで明日から朝ごはん作るのは四人でやって」
優子は朝食作りのボイコットを宣言。言いたいことを言うと優子は立ち去っていく。
和哉「明日は二人に任せてもいいか?」
麻友「私達が・・・ですか?」
和哉は麻友と由紀に翌日の朝食作りを任せ、自室に戻る。消灯時間までそれぞれ自由に過ごし、消灯になると
玲奈「ご主人様、一緒に寝てもいいですか?」
玲奈が和哉の部屋に現れる。
和哉「今日は疲れたからすぐ寝る」
部屋に入ってすぐパジャマを脱ごうとする玲奈を制止する和哉。玲奈は拗ねるが、和哉が一緒に寝られるようにスペースを空けると、ベッドに飛び込み、和哉に甘えるように抱き付く。和哉に腕枕をされ、穏やかな眠りに就く。
翌朝、和哉と玲奈は寝坊し、一番最後に食堂に入ると、由依・敦子・優子・麻里子がテーブルに伏せ、麻友と由紀がどうすれば良いかとオロオロしていた。
和哉「何があった?」
麻友「えっと・・・その・・・」
麻友と由紀は、口籠り詳しく話そうとしない。
玲奈「この真っ黒な物は何ですか?」
玲奈が注目したのは、それぞれの前に置かれた黒い物体。どれもが少しずつ欠けていた。
由紀「私が焼いたトーストと・・・目玉焼きです」
和哉「まさか・・・これを食べて?」
麻友「そうです。ゆきりんのせいでこんなことになりました」
麻友は由紀を裏切り、和哉に説明する。失敗することが難しいトーストと目玉焼きを真っ黒な物体に変えた由紀。
由紀「ちょっと、まゆゆ!でもこれを食べさせたのはまゆゆだよ!」
お互いに責任を擦り付けあう麻友と由紀。作り直そうとした由紀を止め、由依達に『見た目は悪いけど、美味しいですよ』、食べてもらえそうにないと『食べてくれないんですか?』と嘘泣きで演技をし、無理矢理食べさせ、このような事態になった。
後に愛李が取材し、『生徒会合宿クリスマスイブの惨劇』として記事にし、由紀に調理させようとする者は学園にはいなくなった。