4話
運動部の活動状況の調査を終えた翌日、和哉は生徒会役員と生徒会顧問の麻里子が関わる部活・同好会の実態調査を始める。先ずは、部活として存在することが不思議な、麻里子が顧問を務めるカレー部。和哉は麻里子とカレー部の部員二人を呼び出し、話を聞くことにする。
和哉「カレー部の活動内容はどんなものでしょうか?」
麻里子「美味しいカレーの探求と言ったところかしら」
和哉「要するに美味しいカレーを食べるってことですね?」
麻里子「ぶっちゃけるとそうなるかしら」
和哉と二人きりのときとは違い、女王様といった雰囲気を醸し出す麻里子。
和哉「実際にはどんな活動してる?」
和哉が質問したのは、麻里子と共に生徒会室を訪れた同学年の二人の少女。一人は背は低くリボンを着けた高橋みなみ、一人は大人しそうな文学少女といった感じの北原里英。
里英「みなみちゃんが作ったカレーを食べたり、お店に行ってカレーを食べてる」
和哉「他には?」
里英「えっ、他?他には何もしてないよ。カレー食べるだけだし」
和哉「食べるだけ・・・」
一人の活動は食べるだけとわかり、頭を抱える和哉。せめて、もう一人はと期待するが
みなみ「パパッとカレー作って、食べるだけっスよ」
作るという行為が加わっただけだった。
みなみ「そんなことより聞いてくれよ〜。麻里子様さ〜、ホントに酷いんだよ」
ほぼ、食べるだけのカレー部は必要無いと判断した和哉が廃部を告げる前に、みなみが麻里子に対する不満を噴出させる。
みなみ「ウチはカツ丼同好会の申請したんだよ。そしたらカレー部って何でだよ」
和哉「ハァ〜、どうでもいいよ。カレーを食べるだけのカレー部は廃部にするから」
和哉は大きく溜め息を吐いた後、カレー部の廃部を告げる。
里英「私のご飯が〜〜」
廃部を告げられた里英が嘆くが、和哉は全く意に介していないのか、里英が大人しくなるまで黙って見ている。
みなみ「今度こそカツ丼同好会で申請します」
里英が大人しくなると、今度はみなみが今度こそはとカツ丼同好会の申請をすると宣言。
和哉「同好会を減らすって言ったんだから、許可するわけないだろ」
みなみ「何でだよ〜〜」
里英が大人しくなったかと思えば、今度はみなみが騒がしくなる。
和哉「話は終わり。次の同好会と話すから、出てから騒いでくれ」
麻里子・みなみ・里英を強制退去させ、かなり疲労したのか、机に臥せる和哉。諦めきれないみなみがしばらくドアを叩くが、和哉が全く反応しないと、和哉の悪口を叫びながら帰っていった。